メメント

552 名前:その1 :2009/02/18(水) 15:39:50
映画「メメント」

主人公は後天的な怪我が理由で脳に障害を持つ男。
言語や知能に問題はないが、記憶が15分しか続かない。
障害の原因である怪我を負った時点をゼロとして、以降の記憶は15分経つとリセットされる。

つまり、誰とどんな話をして何を行っても、15分後にはゼロに戻ってしまう。


553 名前:その2 :2009/02/18(水) 15:41:18
彼にそんな重傷を負わせたのは家に押し入った強盗で、主人公はその時に妻を殺されている。
何が何でも犯人を見つけ出し、妻の復讐を果たしたい主人公。

しかし15分しか記憶が続かないため、捜査はなかなか進展しない。
そこで、ゼロに戻った時まず目につく部分(手の甲など)に
「記憶15分しか続かないよ!」とわからせるキーワードをタトゥーで彫り込む。
(主人公は以前に同じ障害の人間を見たことがあるので、それを連想させる言葉が書いてある)

そして身体中のあちこちに、これまで仕入れた重要な手掛かりを入れ墨でメモしてある。
なぜ入れ墨かと言うと、普通のメモだと15分経って主人公が覚えていないのをよいことに
メモを捨てられたり、内容を改変されたりするから。


554 名前:その3 :2009/02/18(水) 15:42:18
主人公の捜査は前途多難。協力者もいれば妨害者もおり、
障害をからかって嫌がらせされることもある。

おしっこ飲まされるシーンもある。
↑目の前でコップにおしっこ注がれても15分経ったら忘れてたしまうので
「召し上がれ」と言われたら「ありがとう」って飲んでしまう!

そんな艱難辛苦を乗り越えて、ついに犯人を捕まる主人公!
容赦なくぶち殺す!ヤッタ!妻の仇とった!

しかしそんなカタルシスも、15分経つと忘れててしまう。
また記憶がゼロ時点に戻る主人公。

「妻を殺された」
「俺は脳に障害を負った」
「犯人を必ず見つけ出す」
「ぶち殺す!」

以下エンドレス。

最後に判明するところによれば、
どうやら主人公はこれまでに何度も捜査のすえ「犯人」(と決めつけた相手)を
ぶち殺しているが、何せ15分経ったら忘れるため
エンドレスで同じ事を繰り返しているらしい。

たぶん障害は治らないので、捕まるか主人公が死ぬまでエンドレス。
無限ループって怖くね?と思ったら後味悪かった。


558 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/18(水) 16:46:01
>>554
面白かった。乙。
そういう病気って現実にはあるんだろうか?

559 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/18(水) 16:52:36
記憶が1日くらいしかもたないって人はいるよ。実際
なんかのTV番組でやってた。その人はメモ長や日記で細かく
書き記して何度も何度も読み返すらしい

560 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/18(水) 16:56:56
復讐を遂げた(と思った)瞬間に「終わった」と刺青しとけばいいだけなのにな。
それをしないってことはその復讐を繰り返す人生をその男が自分で選択してることになるな。

>>558
ある。NHKのドキュメントで観た。
(後味悪い系じゃなくて切ない系だったので詳しくは書かないが)
その彼はポータブルレコーダを持ち歩いて自分の日常、出来事、自分が喋ったこと、
相手の様子や言動、なんかを逐一記録してる。
で、一日の最後にそれを日記帳に書き写す。それが彼の人生であり、記憶になる。
みたいな感じだった。


557 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/18(水) 16:18:55
刺青は、情報を得た瞬間に自分で彫るの?

561 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/18(水) 18:28:37
>>557
とても重要だと思ったことを、自分の身体に彫る。もちろん自分で。
人が関わった場合は、ポラロイド写真を撮って、そこにメモを書き込む。

>>552-554の「メメント」について、細かいことなのだけど、
主人公の記憶が保たれる時間は10分。事件前までの記憶はきちんとあるけど、
事件以降の記憶は10分でリセットされてしまう。

主人公と奥さんが暴漢に襲われる、という事件があったのは本当。
だけど、事件後、奥さんは命を取り留めていた。

奥さんは、事件以降、主人公が記憶障害(前向性健忘症)を患っているのに、
主人公自身がそれを否定し、認めようとしていないことを気に掛けていた。

元々糖尿病だった奥さんは、主人公にインシュリンの注射を打ってもらっていた。
数時間ごとに打たなければならない注射。
それを利用して、奥さんは、主人公の記憶障害を証明しようとした。

定時に打ってもらったばかりの注射を、記憶がリセットされたばかりの主人公に
再び打ってもらう。結果、インシュリンの過剰摂取により、主人公の手で奥さんは死に至った。

復讐なんて存在しない。自分が奥さんを殺したのだから。
しかし、主人公は、その事実から逃避するため、そして生きがいを失うことを恐れ、
「復讐を遂げた」そのこと自体を忘れたがってる。

結果、自分の「記憶のリセット」や「メモ書き」「刺青」を利用することで、
自分をミス・リードし、「復讐に生きる自分」を作り上げていた。

…というお話。


562 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/18(水) 18:31:05
>>561
うわー、半端なく後味悪いなあ。

568 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/18(水) 20:34:09
>>561
奥さんは死ぬの覚悟の上だったってことか?

569 名前:本当にあった怖い名無し :2009/02/18(水) 21:34:58
>>568
そうだよ。
というか奥さんは、主人公の記憶障害を信じていなかったんじゃなかったっけ?
だからわざと自身を危険にさらすことで、主人公に真実(記憶障害が嘘だってこと)を話してほしかった。
しかし本当に記憶障害の主人公は、奥さんに言われるままインシュリン投与を繰り返して
結局奥さんを殺してしまう。
「時間だからインシュリン打って」「うん分かった」←この主人公を悲しそうに見つめる奥さんが印象深い。

 

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