ホーム » 小説 » 小説/か行 » 香水―ある人殺しの物語(パトリック・ジュースキント)

631 名前:香水 1/2 :2009/03/29(日) 16:54:26
「香水」
映画化されているけど、小説の方。

グルヌイユは生まれたとたんに、それまで産んだ赤ん坊を
何人も殺して埋めていた母親が逮捕されて死刑になったことで孤児になった。
孤児院に入れられその後皮職人の所でこき使われる 。
彼には一切の体臭が無く、そのために周りの人間に気味悪がられたり避けられたりされた。
けれども彼の嗅覚は異常に優れていて、様々などんなにかすかな匂いもかぎ分けられた。

やがてグルヌイユは香水屋に奉公に入る。
自分の嗅覚だけにたよってすばらしい香水を次々調合するが、金や名誉のためではなかった。
香水屋の主人は自分の名声が高まるし儲かるしで、徒弟どころか最低の扱いであったけど好きにさせていた。
そこでグルヌイユは調合だけでなく、香りの元となるエッセンスを花やその他のものから抽出する技術を覚えた。
あるときグルヌイユは悪臭だらけの町のなかで、唯一快い魅惑的な香りを見つける。
それはまだ大人にならない少女の体臭で、グルヌイユは少女を殺して心ゆくまで匂いをかぐ。

奉公が開けてそれまで暮らしていた街を出るが、道々人の臭いが嫌になって高山に入り込み、
岩ばかりの洞窟の中で7年間過ごすことになる。
(奉公先の主人は、彼が出て行った日の夜に家が川に崩落して死亡)
7年立ったとき突然、かぐことの出来ない自分の体臭の幻に脅かされ、下山して町に向かう。
その町の香水屋に雇われてまた香水を作り始めるがそれはうわべのこと、
本当は自分の体臭代わりになる香水を作ろうとしていたのだった。
あらゆるものから香りのもとを抽出しまくり、しまいには生き物の香りまで取り出せるようになった。
たとえば売春婦や殴り殺した子犬を油布で包み込み、その油に移った匂いを抽出するのである。
こうして人間の体臭の香水を作り上げて身体につけ体臭を持ったとたんに、
これまで疎まれたり無視されていたグルヌイユは当たり前の人間としての対応をされるようになる。
それどころか様々な香水を使い分けることによって、相手の感情を操ることすら出来るようになった。
彼は自信を得て意のままの人々を蔑み、それまでの人間以下の存在から一気に自分が全能だとすら感じる。


632 名前:香水 2/2 :2009/03/29(日) 16:55:15
ある日グルヌイユは昔嗅いだことのある心地よい匂いを発見した。
それは裕福な商人の美しいひとり娘の体臭だった。
グルヌイユは少女の体臭を香水にしたいと思い、
下準備に次々と12人の少女を殺しては衣服と髪の毛を持ち去った。
町は猟奇殺人に戦慄し、娘のいる家庭は混乱に陥る。
商人は危険を察して娘を連れて逃げ出すが、かすかな体臭を追ってグルヌイユは親子を追いかけ、
眠っていた娘を殴り殺して服と髪の毛を奪う。
彼は少女本体には全く関心はなく、奪った髪や着衣から匂いを抽出してついに念願の少女の体臭の香水を完成した。

しかし彼は姿を見られていたため、逮捕されてしまった。
身体の関節を砕く拷問に掛けられる直前彼が使った香水の効果で、
人々は彼がすばらしい魅力的な人物に思えてきて、殺人など犯すわけがないと言い出す。
そして互いに手当たり次第に乱交し始める。
人々はグルヌイユに強い欲望を感じ、殺到して服や髪をむしり取ったが満足できず、
身体をばらばらにして呑み込んでしまった。
翌日悪夢から覚めたかのような気分の人々は、代わりの男(香水屋の女主人の夫)を拷問に掛け、
無実にもかかわらず処刑して終わりにした。

好きになれたり、少しでも感情移入できる登場人物がひとりもいない話だった。
ほぼ全員強欲で下品でずるいし、主人公は匂いにしか感心ないし、
商人の娘はどんなに若くて美しいかがくり返し描写されていたけどあっさり撲殺。


633 名前:本当にあった怖い名無し :2009/03/29(日) 17:30:59
パフュームって映画にしてはかなり原作に忠実だったんだな。
ほとんど変わってないや。
ラストの代わりの男云々ってのはなかった気がするけど。

 

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