ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その101 » 王女メディア(エウリピデス)

854 名前:本当にあった怖い名無し :2009/04/06(月) 06:27:40
ギリシャ神話を基にした『メディア』。

イアソンは幼いころ父王を亡くし、叔父に王座を奪われていたが、
成人するに至って奪還を望む。しかし叔父は、伝説の島にある
黄金の羊の毛皮を持ってくるよう無理難題を条件に出し、王座を譲ろうとしない。

イアソンは島に旅立ったが、当然 島王がみすみすよそ者に毛皮を渡すはずもなく、
逆にイアソンを殺そうとする。しかし、イアソンに恋をした島王の娘メディアが
結婚の約束と引き換えに、実父を裏切ってまでイアソンの窮地を助け、
金羊の毛皮を手に入れさせる。(その際メディアは、追手をかける父の注意を逸らすため
自分の幼い弟を殺して遺体をバラバラに斬り刻み海中へ投げ捨てる。)

約束どおり毛皮を持ち帰ったのに王座を譲ろうとしない叔父を、メディアは謀殺する。
メディアの残虐さに民は反発し、イアソンは王位を継ぐどころか国にいられなくなって
メディアと亡命する羽目になる。この頃からイアソンはメディアを恐れるようになり、
亡命先の国王から娘との縁談を持ちかけられたため、次期国王の地位と姫の美しさに目がくらみ
既に2人の子供をもうけていたにも関わらずメディアとの約束を反故にして、姫との結婚を決める。

怒りと憎しみに燃えたメディアは、復讐のため毒薬を塗った花嫁衣裳を贈って姫を焼殺し、
さらにはイアソンとの間にできた子供たち2人も刺殺して、
全てを失って嘆き悲しむイアソンを尻目に、子供の死体を抱いて龍の引く戦車で去って行く。

神話でどんどん人が殺されていく話は他でも多いが、これは
単なる目的の手段として罪のない幼弟や実の子供たちを殺す点が、なんとも後味悪かった。
(ただし弟は、すでに青年で追手の船団を率いていたとするバージョンもあるが。)


855 名前:本当にあった怖い名無し :2009/04/06(月) 07:52:46
書き漏れたが、花嫁焼殺の際、助けようとしたその父王もろとも焼け死んでる。
ちなみに、唐突に龍車とか出てきたけど、メディアは魔術が使える魔女の設定。

879 名前:本当にあった怖い名無し :2009/04/07(火) 13:34:12
>>854
なにが後味が悪いって、メディアの出身地コルキス・現グルジアではメディアはいまでも理想の女性。
あそこはずっと戦争しているから、したたかで強い女が好まれる。

880 名前:本当にあった怖い名無し :2009/04/07(火) 13:49:31
ちなみに子供を殺したというのは後生のエウリピデスの脚色という話もある。
父親が叔父に王位を奪われた時には故郷コルキスに舞い戻って
叔父をぬっころして、父親のために王座を奪還している。
最後には不老不死になる。なんかパワフルすぎる。もはや女神の領域。

ちなみに金の羊の毛皮は本当にある。今もある。
コルキスの川には微量の砂金が含まれていて、
川底に羊の毛皮を沈めておくと、金は重いので毛の間に貯まる。
砂金の収集法なんだよね。ワインの醸造法もコルキス発祥。
彼女は才女で、当時のハイテクをいっぱい知ってたんだろうなぁ。


887 名前:本当にあった怖い名無し :2009/04/08(水) 01:30:11
ビッチばっかりだとロリや清純派が魅力的に見える。
貞淑で夫となった男に素直に従う女ばっかりだと、
今度はビッチや悪女が魅力的に見えてくる。
人間は無い物ねだりなんだな。

 

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