地獄先生ぬ~べ~/第91話「反魂の術」(岡野剛)

655 名前:本当にあった怖い名無し :2009/06/02(火) 22:59:06
地獄先生ぬ~べ~
小学校教師のヌエノ先生が霊能力で事件を解決していくぜっていう話

遠足の下見で山に行ったヌエノは、目につきにくい場所にある洞窟の中で、
放置されたまま白骨化した死体があるのに気づいた。
高低差がある場所だったので、一人で来たハイキング客が落ちてそのまま亡くなったのだろう、
お経を唱えに行ってあげよう、とヌエノが洞窟に入ったところ入口が崩れ、出られなくなってしまった。

とりあえず食料はたくさん持っていたので数日間は持ちそうだった。
山に行ったことは学校の皆が知っているしいずれ探しにきてくれる。
日頃から鍛えているヌエノは暗闇にも負けず、適度な食事と運動を続けながら自分を励ました。
しかし数日たっても救助はこなかった。
ヌエノの失踪に気づきはしても、洞窟の存在にまでは気づけていないようだった。
工夫して明かりをつくってなんとか暗闇からは逃れたものの、
何日間も閉鎖された状況にヌエノは発狂しそうだった。
人恋しさのあまりにヌエノは、傍らの死体に蘇生の術をかけてしまう。
禁忌とされる難しい術だったが、死体は蘇った。

蘇った人は、外見は生前そのままらしく成人女性のようだったが、生前の記憶を持たず精神は赤子のようだった。
しかし人がいて自分の行動に反応してくれるということはヌエノの支えになった。
死体が持っていた荷物をあさったところ、女性が書いた手紙があり、女性の名前はコトミだとわかった。

コトミははじめはすぐに倒れて骨になりかけたりしたが、
ヌエノと寝食を共にするうちに体が安定していき、普通の人間のようになっていった。
食べること動くことをコトミは楽しみ、楽しみが生きる糧となりコトミを生き生きとさせた。
生前を思い出すかのように少しずつ知恵も育ってきたコトミはヌエノの頬にキスをして
「こういう風にどきどきすることも生きることなんだよね あんまりよく思い出せないけど」と言った。
コトミの存在でだいぶプラス思考になったヌエノは、救助が来た後はコトミを妹とでも偽り保護してあげようかと思った。


656 名前:本当にあった怖い名無し :2009/06/02(火) 22:59:47
二人は食糧が尽きてからは洞窟内の小動物などを食べていたのだが、
実は動物たちは外へと通じる穴から入ってきたのだと発覚する。
一人が通れる程度の狭い穴を這うように、ヌエノとコトミは順番に抜け出る。
その時、コトミはヌエノの尻ポケットに入れられていた手紙に気づいた。
やっと外に出られたと開放感からはしゃいでいるヌエノ。
その後ろでコトミは、ヌエノが持っていた手紙を読んだ。
その手紙は生前にコトミが書いた遺書だった。
愛する人に先立たれたからもう生きていけない、後を追うと遺書には書かれていた。
コトミは生前の全てを、恋人に先立たれて死を願うようになって山に来た事を思い出してしまった。
「生前のことはもう忘れるんだ 今の君は生きているんだから、生きることを捨てたらいけない」
事態に気づいたヌエノはそう言うが、コトミは泣き崩れ、そのまま体も崩れ落ち骨に戻ってしまった。
そこに、先生と生徒たちがやっと救助に駆けつけてきた。
自分に向かって手をふる仲間たちを見ながら、ヌエノは「俺は生きるぞ」と言いながら泣いた。

なんかものすごいうろ覚えだが印象深かった

 

地獄先生ぬーべー 7 (集英社文庫―コミック版)
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