ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その105 » 舎利姫(高橋留美子)

531 名前:本当にあった怖い名無し :2009/07/14(火) 01:39:14
舎利姫という漫画
舎利ってのは遺骨のこと

戦国時代ぐらいの頃、漁師の主人公は、網に引っかかった人魚のようなものを仲間たちと食べた。
すると、仲間たちは皆血を吐いて死んでしまった。主人公もしばらく苦しむが、なんとか生還した。
実は人魚の肉は強烈な薬のようなもので、適応できなかった者は死んでしまうが、
肉に適応できた者は不老不死になってしまうというものだった。
主人公は何十年も若者のままなのに、妻は老いて亡くなり、
主人公は孤独を抱えながら一人でさすらうようになった。

江戸時代ごろに主人公は人魚の肉を売るという爺の話を聞いた。
爺は、上半身が猿で下半身が魚の奇妙な動物の姿を見せた後に人魚の肉を売るのだという。
しかし、その肉を食べたという通りすがりの男は不老不死になった様子はなく、詐欺にあっただけだった。
また他に妙な噂があった。一度は死んだ人間が術によって生き返らされたものの、
泡のようになって突然また死んでしまうという不思議な出来事についてだった。

人魚の肉を売っている者と、蘇りの術を使っている者は同一人物だった。
その翁は、まだ十代前半程度の幼い少女を実の娘だといって一緒に連れていた。
実は、その少女は一度死んだ者だという。
戦で娘を亡くして悲しんでいたところ、通りすがりの僧侶が蘇らせてくれたのだという。
僧侶の寺に代々伝わるという人魚の肝が少女には埋め込まれており、
そのためか少女は不老不死で、翁が老いていくにも関わらず、少女は蘇って何十年経っても幼いままだった。

翁はかつて僧侶が行った術を見よう見まねで覚えており、老いた身で少女を養うために、
猿と魚をくっつけて蘇らせたまがいものの
人魚を見世物にして詐欺を行ったり、死んだ人間を生き返らせたりしていた。
しかし、術の決め手となった人魚の肝はないので、一時的に生き返ってもすぐにまた泡になって死んでしまう。
また、少女の不老不死も完全なものではなく、魚や動物の生き胆を定期的に吸わなければいけない。

主人公が不老不死だと知った少女は、はじめて出会った自分と同じ存在に喜ぶ。
少女には蘇る前の記憶がない。
翁は優しいが、自分と同じような体ではない翁に対し、実父だという感覚がなかった。
仲間である主人公と一緒に旅をしたいと少女は言うようになる。


532 名前:本当にあった怖い名無し :2009/07/14(火) 01:40:58
少女がいつも通りに猫の肝を吸っていたところ、老僧がいきなり少女に襲いかかって来た。
老僧はかつて少女を蘇らせた者だった。僧は、一時の同情で禁術を使ったことを悔いており、
自分の手で再び少女を自然の摂理におさめようと、少女を探し続けていた。
探し続けるうちに翁が仕出かした事件なども聞き、すぐにでも少女を殺さなければいけないと考えていた。
獣の肝を吸わなければ生きられない化け物のような少女に対し、
哀れみを感じているがために、このままにしておけないと言う。

翁が各地を転々としていたのは、僧に少女を殺させないためだった。
その最愛の少女が、自分を捨てて主人公についていこうとしていることが翁には許せなかった。
翁のもとには、お金持ちの屋敷からその家の姫を甦らせるようにとの依頼があった。
人魚を食べた主人公の肝を使えば、姫は永遠の命が得られるし、
心臓さえも奪えば流石に主人公は死に、少女を取られずにすむと、翁は主人公を捕える。
術が途中まですみ、次は肝を移す番だと主人公に切りつけたところ、少女が現れた。
血まみれで少女は、主人公を殺してはだめだという。それに、死んだ人を起こすのは可哀相だという。
少女は僧と争い、僧の片腕を切断して逃げてきたが、僧に肝を奪われすぐにも死ぬところだった。
翁は少女の腹の穴を見てそのことを悟った。
お父さんが一緒だからもう痛くない大丈夫だ、翁はそう言って息も絶え絶えな少女を抱えて場を去って行った。

縛られたままだった主人公は、腕を失ってもなんとか生きてた僧に助けられた。
翁の去った方向には崖があり、その下には
飛び降りて死んだ翁の死体と、肉が溶けて骨だけになった少女の亡骸があった。
一緒に旅をしたいと言っていた少女の骨を詰めた箱を背負って、主人公はまた旅に出た。

 

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