ホーム » 小説 » 小説/か行 » 傷ついたのは誰の心(筒井康隆)

778 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/30(水) 01:03:46
なんかのショートショートのシュールなやつを思い出した。

とぼけた感じのその文体で読まないとあまり雰囲気出ないかも知れないけど、

ある夕方、私が家に帰ってくると、一人の警察官が妻を犯していた。
なんやかんやチグハグな問答を三人で繰り広げ、結局奥さんと警官は和姦らしい。
奥さんは平然としてる。
相変らず目の前で抽送を続ける二人を見ていると私は悲しくなり、
「嫌だ、見たくない」と言った。すると警官は「良い考えがあります」と
顔を差し出すよう私に言い、カミソリで私の片目を切った。
私は痛みで縁側から転げ落ち、バケツを蹴っ飛ばして、庭をかけずり回った。
「さぁ、もう片方も切ってあげましょう」と警官は目を出すよう促すが、私は痛くてイヤイヤをした。
「なんだと! それでは、あなたを署に連行しなければならない」
警官は突然怒り出し、私はしょげ返って後に従った。重い罪にならなければよいなと思った。
二人で家の前の切り立った崖を這い降り、交番へ向かった。
交番に着くと警官はズボンを下ろし、私にフェラチオを要求した。
私は拒んだ。「違う、それは愛じゃない」
「なんだと!」警官は逆上し、泣きじゃくりながら発砲した。
「やっぱりそうなんだ! 誰も俺のことを愛しちゃいないんだ!」
崩れ落ちて薄れゆく意識の中で、私は
ああ、やっぱり、いちばん不幸なのは彼なのだと思った。

こんな感じの。
支離滅裂なくせに、最後の一文だけはなぜか変に感傷的なのが、妙に後味引く。


780 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/30(水) 01:15:08
それ、筒井康隆だね。
タイトルは忘れたけど、かなり古い作品。
筒井康隆漫画全集にも掲載されてる。
筒井康隆って自作の漫画も描いてたんだよなー。

781 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/30(水) 01:22:30
>>780
『筒井漫画読本』(漫画化が複数参加して筒井の短編を漫画家している)では
蛭子能収が漫画化していたな。
あの平坦なコマ割りとエロくない絵で淡々とエロかった。

782 名前:本当にあった怖い名無し :2009/09/30(水) 01:26:31
「傷ついたのは誰の心」だっけ。
作中繰り返された、新婚三年目の夏、というフレーズが印象深かった。
三年たっても新婚なのかと。

 

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