マレーナ

239 名前:1 :2012/06/12(火) 17:35:45.11
イタリア映画「マレーナ」 モニカ・ベルッチ主演
さっき午後のロードショーでやってた。

第二次世界大戦中のイタリア・シチリア島。
主人公の少年レナートは人妻マレーナを知ってからというもの彼女に夢中。
マレーナは学校のラテン語の先生の娘であり、美貌の持ち主で、町の男たちの憧れだった。
しかし女たちからすると彼女は羨望の的ではなく、嫉妬の対象であった。
人々は彼女に対する噂や話題で、よくも悪くも盛り上がっていた。

ある日マレーナは未亡人となる。夫がアフリカで戦死したのだ。
未亡人となった彼女に対して言い寄る者や近づきたがる者は多く、
カディ中尉と村の歯科医クジマーノもそうであった。

そしてある晩彼女の家の前で鉢合わせたカディとクジマーノが喧嘩になり、
クジマーノの妻は「マレーナがクジマーノを誘惑して家庭を壊そうとした」として裁判を起こし、
それによって彼女の父親は先生を首になる。
裁判自体は弁護士の主張が認められたため無罪となる。
(主張は、彼女は未亡人であるから独身者との恋愛は法律上の問題はない、
 彼女の美しさが罪なのであって・・・等)


240 名前:2 :2012/06/12(火) 17:41:25.49
実際クジマーノとの間には何もなく、
しかしカディに対しては恋愛感情を抱いており裁判でもそのような発言をしたのだが、
カディにも裏切られたと思った彼女はますます孤独を感じるようになる。
(裁判の際カディからの手紙が読み上げられ、そこには「マレーナとはひと時の関係と考えていた」と記されていた。)

無罪となって町の女からは余計に反感がうずまいていた。
女が嫉妬するために元から彼女を雇う経営者はおらず、金銭的に余裕はなく、
たとえ買い物しようにも嫌がらせでまともなものは買えない。
夫の遺族年金は尽きそうになっている。
裁判費用のためにも彼女は弁護士と付き合うも弁護士の母親に「あんな売女」と反対され、結局別れる。
(裁判費用のために彼女が能動的にというよりも、逆に弁護士はそれを理由にして体を・・・という描写でした)

それからドイツ軍の爆撃により、マレーナの父親が死ぬ。
亡くなる前に父親はマレーナとの縁を切ったようだったが、今度こそ本当に彼女は孤独になる。
とうとう彼女は商売女として生きる道を選び、有名な商売女と行動を共にして
シチリアを占領したドイツ兵をも客にとっていた。


241 名前:3 :2012/06/12(火) 17:42:24.57
戦争が終わり、シチリアには凱旋したアメリカ兵がパレードをしていた。
人々が熱狂する中、町の女たちはマレーナを追い出そうとする。
建物から引きずり出して、今までの鬱憤を晴らすかの如く暴行を加え、罵り、髪を切る。
(職業上美しい髪が必要なのだろう、女たちは「これでもう商売できないだろう」と嘲笑した)

一通りの暴行が止んだ後、マレーナは泣きながら悲痛な叫び声をあげながらも立ち上がり、よろよろと歩く。
髪は切られ、体からは血が流れ、衣服も破れて乱れて乳房も露わ、
そんな大変な凌辱を受けた彼女に声をかける者はいなかった。あんなに彼女に熱中していた男たちでさえも。
彼女は一人その場を去っていった。

汽車に乗り、荷物とともに新たな地への出発を待つ人々。
それぞれが見送られていたが、ヴェールを被り一人歩く女性がいた、マレーナだった。
彼女は汽車に乗り込み、そして汽車は出発したのだった。

邪道かもしれませんが上記ではあえて主人公の視点を除いてみました。読みづらかったらすみません。
以下は主人公目線と私の感想も含めたものです。


242 名前:4 :2012/06/12(火) 17:45:40.06
主人公レナートは思春期にさしかかる年齢だったのもあって、彼女を知ってから色ボケしたようでした。
昼も夜も想像して楽しんだり、街中では彼女を見たいがために自転車で先回りしていたり、
彼女の自宅を覗いたり、自分の先生でもある彼女の父親の家まで覗いたり・・・
下着泥棒してそれを使って楽しんだ翌朝に父親に見つかって、母親は下着を燃やして便器に投げ入れたのには笑いました。

父親はレナートの発言に対して叩くことが多かったけれど、
男子の思春期特有の感情・性徴には理解があったようで、
欲望の解消のためにそのようなお店に連れて行ったシーンもありました。
(体罰は欧米の伝統と言われているのですね。)
ちなみに彼が選んだ女性の容姿は、商売女となる前のマレーナに似ていた気がします。

何が後味が悪かったって・・・
主人公はストーカー並にマレーナファンだったので彼女の身に起きただいたいの出来事は知っているようだけど、
知っているだけで何も行動しないところ。というより行動できなかったのだろう。
町の女たちの彼女への憎悪や顰蹙、反感がひどかった。
男たちの手のひら返しっぷりもすごかった。
いつの時代にもありそうな人間関係の嫌な部分、集団の嫌な部分、色情、男のミーハー心と女の嫉妬心、
それらが集約されていた。


243 名前:5 :2012/06/12(火) 17:46:43.83
モニカ・ベルッチはどんなスタイルでも美しかったし、
これでブレイクしたらしいので彼女のPVのような映画でもあるけれど、
そこがまた逆に後味が悪い。

長文、乱文拙文お許し下さい。


247 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/12(火) 20:46:24.55
今日の放送はディレクターズカット版だったようで別の後味の悪さが伝われば幸いです。

248 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/12(火) 21:24:30.49
前回は最終的に軍人の夫が生きてて街の人々にも受け入れられるENDだったそうだが
今回はカットされてたの?カットされてたのならそれはそれで後味悪いな。救いが無さ過ぎる

251 名前:本当にあった怖い名無し :2012/06/12(火) 21:59:15.20
記者で町を去ってENDでした。
そもそも夫が戦死しますし、主人公が手紙を書くシーンはありますが
マレーナ宛に想いを綴るだけで、渡すことはありません。
人々と和解することもないので別物の映画のようですね。

ディレクターズカット版というよりディレクターズエディションだったのかな。

 

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