あの子の世話をしながらずっと待ってたのに

523 名前:本当にあった怖い名無し :2012/09/03(月) 19:11:50.06
それ読んでいて思い出した、以前見た海外刑事ドラマ。
とある既婚女性(子供あり)が殺される。
夫は過去に不倫しており、その相手に疑いが向く。
結局この女性が犯人なのだが、
実は彼女は被害者の生き別れの姉だった。

姉妹の母はまだ姉妹が幼い時、
薬物中毒が原因で施設行きになる。
他に頼る身寄りのなかった幼い姉妹は、
里親のもとに預けられる。
里親はいい人なのだが、同じような境遇の子供を大勢見ており
姉妹だけに気を配ってやることができない。
母を求めて泣く妹を、姉はいつも精一杯慰めていた。
「いつかお母さんが迎えに来てくれるから、その時までの辛抱よ」


524 名前:本当にあった怖い名無し :2012/09/03(月) 19:14:18.62
やがて母は立ち直り、薬も抜け、仕事も見つかる。
母が迎えに来るのだと里親から聞かされた姉は、
これで親子三人で暮らせるのだと喜ぶ。
ところが母が引き取ったのは妹だけだった。
立ち直ったとはいえ経済的に厳しく、
二人の娘を育てていくことができなかったのだ。
妹は母のところに引き取られ、姉はそのまま里親のもとに置き去り。
その後、母が姉を迎えに来ることはなかった。

姉の恨みつらみは妹に向いた。
「そんなに妹が可愛かったの?」と
夜毎、妹に見立てた人形の目を錐で突く。
それでは飽き足らなくなった姉は、
里親と養子縁組することで名前を変え、
成長した妹のもとに姿を現し、
妹の夫と不倫する。
だが夫にとって姉は所詮遊び相手だった。
そして結局、姉は妹を殺害する。


525 名前:本当にあった怖い名無し :2012/09/03(月) 19:17:45.44
捜査の結果、事実を知った警察関係者は、
警察に姉と母を呼び、対面させて事実を伝える。
目の前にいるのが自分の生き別れの娘だと知って愕然とする母。
「どうして妹を殺したりしたの?」
尋ねると、姉は尋ね返した。
「どうして妹だけ連れていったの? 私はそんなに可愛くなかった?」
可愛くなかったなんてことはない。
でも妹は小さかった。より母が必要だった。
経済的に二人は育てられなかった。
だから妹の方を選んだ。
そう言う母に、姉は怒りをぶつける。
「私を連れて行ってほしかった。
 お母さんが迎えに来てくれるの、
 あの子の世話をしながらずっと待ってたのに!」

なんというか……母ちゃんいくら経済的に厳しくても、
手紙ぐらい書けるだろと見終わった時に思った。
その後一度も連絡取らず、姉がどこで何やってるのか調べもしない。
(ドラマの時点では経済的に苦労はしておらず、むしろ裕福)
そりゃ姉の方もおかしくなるよと思わずにはいられなかった。
犯人逮捕できたとはいえ、
見終わった後もなんかもやもや。