ギリシャ神話/オイディプス王
- エディプス・コンプレックスの語源にもなった、ギリシャ神話のオイディプス譚コリントスの若き王子オイディプスは、デルポイの地にあるアポロン神殿へ赴いた際、
「お前は故郷に戻れば父を殺し母と交わるだろう」との神託(神の予言)を受けた。
両親を深く敬愛していたオイディプスは、
二度と故郷へ戻らぬ決意をし、そのまま旅に出た。旅の途中、狭い道で傲慢な初老の男が乗る馬車と鉢合わせになり、
どちらが道を譲るかで揉め、激昂したオイディプスは相手を皆殺しにてしまった。やがて隣国テーバイに辿り着いたが、この地は今、
スピンクスと呼ばれる怪物が出現し、旅人を捕えて謎かけをし、答えられぬ者を食い殺していた。
テーバイ王ラーイオスは問題解決の神託を得るためにデルポイへ向かっていたが、
途中で山賊らしき者に襲われたらしく、死んでいるのが見つかった。オイディプスはスピンクスと対峙し、謎かけを受けた。
Q:「朝は4本足、昼は2本足、夜は3本足。これはどんな生き物?」
A:「人間」
アッサリ謎を解かれたスピンクスは谷底へ身を投げて死んでしまった。救国の英雄として迎え入れられたオイディプスは、
未亡人となっていた美しい王妃イオカステーの新たな夫となり、テーバイ王の座に就いた。
イオカステーとオイディプスは母子ほども歳が離れていたが、二人は愛し合い、何人も子供を儲けた。
- しかしやがて、国内に疫病が蔓延し、神に助けを求めてると
「先代の王ラーイオスを殺した者を追放せよ」との神託が下った。
予言者、王の従者などから話を聞くうちオイディプスは、
自分がかつて馬車の道争いで殺してしまった初老の男性こそ先王ラーイオスだと知る。時同じくして、コリントスから使いが訪れ、
王が亡くなったためコリントスへ戻るよう願った。
故郷へ戻ると最初の神託が実現してしまうから、と断るオイディプスに、使いはこう告げた。
「実はあなたはコリントス王の実の息子ではない。正しい故郷もコリントスではない」
当時を知る者達の断片的な話を繋ぎ合わせ、次のような事実が明らかとなった。かつてテーバイ王ラーイオスは、
「お前は自分の子供に殺されるだろう」と神託を受けていたため、
子供を作らぬように禁欲生活を続けていたが、
ある日酔ったはずみでつい妻イオカステーを抱いてしまい、男児が生まれた。
子供を渡され殺すよう命じられた従者がこれを哀れみ、こっそり山に捨てた。やがて羊飼いに拾われた男児は子宝に恵まれなかったコリントス王夫妻の元へ引き取られ、
オイディプスと名付けられコリントス王子として育てられた。オイディプスは知らぬ内に実の父を殺し、
実の母を抱いて子供を産ませていたのだ。全てを知ったイオカステーは自殺。
オイディプスは罪の償いとして目を突いて盲目となり、テーバイを追放された。
後にオイディプスの息子達が権力争いを始め、テーバイは滅びた。
- ちなみにラーイオスが子供に殺されるなどという神託を受けた原因は、
若い頃、惚れた美少年に言い寄って断られ、
腹いせに相手を殺してしまい、神の怒りを買ったから。
こいつが全ての元凶。
- 禁欲せずとも美少年と遊んでりゃよかったんじゃん
- なぞなぞを解かれたショックで自殺するスフィンクスのメンタルの弱さ
- ギリシャ神話ってカオスだな
- そもそもテーバイの町にスピンクスが現れたのも、一説によれば
「妻をおろそかにして美少年ばかりと戯れるラーイオスに対する、結婚の女神ヘラの罰」だしな
オイディプスマジ不憫