夜の国道に赤ん坊
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533:本当にあった怖い名無し:2013/09/08(日) 01:53:04.42
- 大学の頃、夜に酒が飲みたいってんで
国道沿いにあるコンビニまで自転車を走らせた。
五分くらいの道のり。駅とスーパーしか目ぼしいものの無いようなシケた町なんで、
夜ともなれば閑散としている。ただし、道は広い。酒買った帰り、車の一台も通らないような
広い国道を横切って渡ろうとしたとき、
路面の真ん中辺りに小さな黒い何かがモゾモゾしているのが見えた。
サイズは犬猫くらいか。しかし、動物にしては動きが妙と言うかタルい。
街灯さえ薄暗いもんだから何だかわからない。よく見ると赤子だった。
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534:本当にあった怖い名無し:2013/09/08(日) 01:53:56.08
- 思わず転びそうになり、次に逃げようと思ったが、
何度見ても赤子。目を凝らして見れば見るほどただの赤子。
近づくと、もう本当に赤子。霊じゃねえ!恐る恐る、しかしクルマも来たので慌てて抱え、
歩道に退避。至近距離で見てわかったが
服が黒づくめで、これは余計に危なかったと思うも
問題はその後。どうすりゃいいものか。
警察か。でも誘拐犯扱いされそうだし……大体親とかどこ行ったんだ?泣いたりされなかったのが救いといえば救いか。
アブアブ言ってる赤子を抱いたままでマゴマゴしていると、
スタスタと通行人まで歩いてくる。
なんとなく、あやしてる風に振る舞い、赤子が見えないよう
背中を向けてやり過ごそうと思った。その通行人が背後を通り過ぎようとした時だ。
いきなりそいつは「ああーーーーーーーーー!」と絶叫した。
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535 :本当にあった怖い名無し:2013/09/08(日) 01:56:28.36
- 俺は思わず赤子を落としそうになり、赤子も泣き出したんだが、
そいつ、その女性は俺から赤子をひったくり、抱きかかえ、
「ああーーーーーーーー、ああーーーーーーーーー、
良かったあーーーーーー、探してたあーーーーーーー
ありがとーございますー、探してたからあーーーーー
良かったあーーーーーー、探してたんですうーーーー
目を離したら×××(聞き取れなかった)からあーー
目を離したらあーーー、探してたあーーーーー」みたいなことをまくしたて、またスタスタと歩いていった。
死ぬほど怖かったのは、声量は大きいのに抑揚一切無かったのと、
薄暗いながら見えた顔に表情が一切無かったことだった。
赤子はひたすらに泣きじゃくっている。一瞬警察に電話しようとも思ったが、
母親以外の人間があのタイミングで
現れて赤子をさらうとも思えないのと、何より怖かったから
出来る限りの速さで家に帰った。まあ、話はここで終わりなんだけど、今考えても不自然な点が多く後味が悪い。
あのオバサンの抑揚も感情も無い語尾の延ばし方と、
オバサンが見えなくなっても遠くから
ずっと響いてきていた赤子の泣き声が今でも耳に残ってるし……
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541 :本当にあった怖い名無し:2013/09/08(日) 02:24:54.23
- >>534
それ、一番怖いというか重要なのは、赤ちゃんが黒い服着てたことだと思うの
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546 :本当にあった怖い名無し:2013/09/08(日) 03:59:46.09
- >>534
気が狂った母親が自分の赤子ひき殺させようとしてたんかな