ロスト・メモリー

620ロスト・メモリー1:2014/02/13(木) 01:35:35.24
ドイツのホラー映画。

主人公は女医。
幼少時、家族ぐるみで仲良くなった親友アリス(仮)一家とともに
毎年離島でバカンスを楽しんでいた。
しかしいつからか離島へいくことはなくなり、アリスとも疎遠になっていた。

ある日、主人公の元に1人の患者が運ばれてくるのだが、
その名を見て主人公は驚愕した。
患者は、子供時代の親友アリスだったのだ。
数十年ぶりの思いがけない再開に、喜び合う2人。
アリスが回復すると、2人は頻繁に会い、昔のような友情を取り戻した。

ある日主人公は、
久しぶりにあの離島へ旅行へ行かないかとアリスに誘われ、喜んで承諾する。
かくして主人公は幼い娘を連れ、アリスと数十年ぶりに離島ですごすことに。
変わらない島や、使っていた別荘の雰囲気を懐かしがる主人公。

しかし、別荘の管理人の親父(顔なじみらしいが、主人公は覚えていない)に
「来なきゃよかったのに」と意味ありげなことを言われたり
何となく陰鬱な島になってしまったと主人公は思う。
それに、島に来てから視界の隅に娘とは違う幼い少女が時折映るような気がする。
それは外だけでなく、別荘の中でも少女の姿を見るが、気のせいだと思い込む。

その夜、アリスと昔のアルバムを見ていると、
幼い主人公とアリスと共に、知らない少女が映っていた。
島に来てから見かける少女にどことなく似ている。
「この女の子は誰?」
主人公の問いかけに、アリスは驚いた。
少女は離島の住民で、毎年一緒に遊んだマリアだというのだ。
しかも主人公は、アリスに出会う前からマリアと仲が良かったという。
しかし主人公は、マリアなる少女と遊んだ記憶など全くなかったのだった。

アリスは
「1年に1度しか会わないんだから、忘れてても変じゃないわよ。
 私は覚えててもらってよかったわ」
と笑った。

そしてその夜、視界に現れる少女を別荘内で見かける。
やはり少女の背格好はマリアにそっくりだった。
幽霊?まさかね…幻想に決まってる。主人公は無理やり納得する。


621ロスト・メモリー2:2014/02/13(木) 01:36:17.65
買出しに出かけた魚屋で、ひょんなことから主人公はマリアがそこの娘だったことを知る。
主人公のことも覚えているというマリアの母親である魚屋の店主に、
彼女は現在どうしているのか聞くとマリアは子供の頃に死んだという。
店と自宅を兼ねた魚屋で、主人公はマリアの部屋へと通される。
魚屋いわく、主人公は何度もここへ来たことがあるという。
マリアの部屋はそのままにしてあり、入った瞬間主人公はふと思い出した。
別荘の外れにある、枯れた古井戸の周りで、
自分の腕に縋りながらも古井戸へ落ちていく少女の姿。
もしかして、これがマリアとの記憶なのだろうか?

魚屋を後にした主人公がふとマリアの部屋を見上げると、
またあの少女がこちらをじっと見ている…気がした。
まさかこれは、マリアの亡霊?主人公は少し恐怖を覚える。

そんなとき、主人公たちは魚屋に仕入れをしているというイケメン漁師と出会う。
昔からの島民だという漁師は、明るく気さくな好青年ですぐに3人と打ち解け、
夫とうまくいっていない主人公といい感じに。

漁師が船を出し、4人でクルーザーを楽しんでいる最中、
主人公は漁師へマリアを知っているかと聞いた。
島内ではマリアの事件は有名だという。
表面上は死んだことになっているが、実はある時期から行方不明なのだ、と漁師は言った。
ある時期とはもう数十年前の話だが、自分がバカンスに出かけていた時期と合致している。

主人公は息を飲んだ。やはりあれはマリアとの記憶なのだ。
マリアは自分とアリスと遊んでいる間に、誤って古井戸へ落ちたのだ。
アリスと2人でマリアを助けようと必死で腕を掴んだが、
マリアは力尽きて転落してしまったのだ。
時折見かける少女は、やはりマリアの亡霊に違いない。
真実を知っているのは、自分とアリスだけなのだ。
なんてことだろう


622 ロスト・メモリー3:2014/02/13(木) 01:38:07.83
主人公は、マリアの事件をこっそりアリスに聞いてみた。
彼女はしっかり覚えていた。
井戸に落ちたマリアを助けられなかったこと、怖くて2人で逃げたこと、
今まで誰にも言えなかったこと、マリアは今もきっと井戸の中だということを、
さめざめと泣きながら告白したのだ。

主人公も記憶が蘇った気がして、2人で励まし合い、
そしてマリアの母に真実と、そして井戸の中のマリアを助けたいと告げたのだった。

だがその直後、なぜかイケメン漁師の水死体が発見される。
事件や事故の形跡もなく、警察によると死因は自殺と断定された。
マリアの母はイケメンの死体を見て号泣する。
イケメンはマリア母の息子だったのだ。つまりマリアの弟だった。
それなら、事件の話を問うた時そう言わないだろうか…?
何かがおかしい、主人公はそう思い始める。

その翌日だった。
出かけようとした主人公は、娘がどこにもいないことに気付く。
別荘や周辺を探し回っても娘の姿はない。
アリスは言った。
「そういえば、朝に別荘の管理人が何か話しかけていたわ」と…。

主人公とアリスは、管理人の住む小屋へ走ると、
そこにいた管理人が斧を掲げて「お前なんか死ね」やら「あの子は俺が守る」やら
意味不なことを喚いて2人に襲いかかってきた。
3人で揉み合いになるが、主人公は負傷するも斧を奪い、管理人に斧を振り下ろす。
ばったり倒れる管理人、唖然とするアリス。主人公もショックで気絶。

気絶した主人公が目を覚ますと、
そこには自分が惨殺した管理人の死体が転がっていたが、アリスの姿はどこにもない。
主人公は嫌な予感がした。娘をさらったのは、管理人ではなくもしかして…。

主人公はとある場所に足を向ける。
そこは昔遊んだ枯井戸だった。枯井戸の前にはアリスが佇んでいた。
主人公が慌てて井戸の中を覗き込むと、そこにはさらわれた娘が落とされている。
やはり娘の誘拐はアリスの仕業だったのだ。
なぜこんなことを!?と問い詰めると同時に思った、
ここにあるはずのマリアの死体はどこにいったんだろう?

そんな主人公を見てアリスは笑う。
「ここに来ても、本当に何も思い出さないのね」と。
マリアの死体はどこかと聞く主人公に、アリスは言った。
「マリアの死体なんて最初からないわ。私はアリスじゃない、マリアよ」
呆然とする主人公に、アリスは真実を語りだした。


623 ロスト・メモリー4:2014/02/13(木) 01:39:55.14
遡ること数十年前、島に遊びに来た主人公は、
年も変わらない島民のマリアと仲良くなった。
だが数年後、主人公はマリアの知らない少女アリスを連れてくるようになり、
マリアには構ってくれなくなった。
それでも主人公と仲良くしたいマリアは、
主人公とアリスにハブられ意地悪されながらも後をついて回る。

そんなマリアを鬱陶しく思った主人公とアリスは、マリアを例の枯井戸の前へ連れ出した。
「ここの底から出てこられたら、一緒に遊んであげるわ。私達と友達でいたいんでしょう?」
主人公たちは意地悪く笑い、おろおろしているマリアを枯井戸に突き落とした。
マリアはとっさに井戸のヘリにつかまり、主人公に助けを求めるが、
固まっている主人公達の前で落下。
主人公達はそのまま逃げ出した。

マリアが帰らない、と大人たちは大騒ぎになった。
大人たちが探すのは海の方ばかりで、誰も枯井戸の中は見に来なかった。
(多分だが、主人公たちはその足で島から帰ったとかだったと思う)

マリアの母と幼い弟が枯井戸の中で虫の息のマリアを見つけたのは、
そこから数日後のことだった。

真っ暗な井戸で忍び寄る死にさらされ、恐怖の数日感を過ごしたマリアは
10歳に満たないのに精神を病んでいた。
そこから精神病院に放り込まれ、家族もマリアを死んだということにしていた。
成長しても精神病院から出られることはなく、薬漬けの毎日。
おまけに病院の看護師にレイプ→望まぬ出産という悲劇にも見舞われる。

マリアの中で主人公達に対する憎しみは増すばかりだった。
あいつらさえいなければ、自分はこんな目に遭うこともなかったのだ。
復讐の鬼となったマリアは、緻密な復讐計画を実行することにした。

まずは本物のアリスを、主人公のフリをして近づき殺害した。
主犯格の主人公にはアリスのフリをして接近し、
家族にも協力してもらって復讐を果たそうとした。
母と弟にはそれとなく主人公に近づいてもらい嘘を吹き込み、
実の娘(レイプで生まれた子)にはマリアの幽霊役として主人公の近くに行かせ、
追い詰めようとした。
主人公の見た少女は亡霊ではなく、マリアの娘だったのだ。

一方弟は姉の復讐心についていけず、
主人公殺害に加担するという精神的負担に耐え切れず自殺したのだった。


625 ロスト・メモリーラスト:2014/02/13(木) 01:41:17.78
全てを知った放心状態の主人公を、マリアは衝動的に井戸へ突き落とす。
主人公は娘を抱いて出ようとするが、井戸の底から上ることができない。
頭上からマリアが叫ぶ。
「母娘2人仲良く死ねばいいわ!」
枯れ井戸の蓋は閉められる…。

主人公は意識を取り戻した。辺りを見回すと病院のようだ。
井戸に落とされたはずだが、きっと救助されて、病院に運ばれたのだ。
自分は助かったのだ!
様々な記憶が蘇り、涙が溢れてくる主人公。
手を動かそうとするが、なぜか動かない。
ふと見ると手足がベッドに拘束されている。一体どうしてこうなった!?
主人公が不安のあまり叫ぶと、医者と夫が走ってきた。
そして夫は同じく救助されたらしい娘を抱え、横には何とマリアの姿。

夫は歓喜ではなく、悲痛の涙を流して主人公に言った。
「どうしてあんなことをしたんだ…」
主人公は話が読めない。うなだれる夫に、マリアが声をかけた。
「彼女はあの時本当に錯乱していたのよ、彼女を責めてはだめ」
そのマリアを見て、主人公は激昂する。
「あんたのせいよ!あんたが私を貶めたのよ!」
そんな主人公を見てさらに嘆く夫と、励ます医者。

マリアは、そっと主人公に囁いた。
「何を言ってもムダよ。あなたは管理人を斧で殺害し、
 娘を井戸に突き落として心中を図ろうとした精神異常者なの。
 もうここから出られないわ。
 証人は私よ。みんなは私を、あなたのかけがいのない親友だと思ってるもの。
 これからもあなたの娘の面倒を見て、可哀想な旦那さんを毎日慰めてあげるわね」

主人公は怒り狂う。
だが体の自由は利かず、誰も言うことを信じてくれないまま、
家族は病室から去っていった。

主人公は自業自得だとは思うが、ウヘァってなった


626 本当にあった怖い名無し:2014/02/13(木) 04:47:38.47
('A`)ってなった

638 本当にあった怖い名無し:2014/02/13(木) 17:53:04.00
>>620
自業自得でざまあと思ってしまった

 

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