警官と讃美歌(O・ヘンリー)

39 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/02/16 14:15
O・ヘンリが出てたけど、ヘンリーで後味悪いのはあったな。

泥棒か何かで刑務所に入った男が出所する。
しかし行く当ても金もなく、男はどうすればいいのかわからない。
冬の寒さは体に堪え、降り出した雪が更に男を凍えさせる。

そこで男は思いついた。
適当な悪さをして、もう一度捕まればいい。
刑務所に入れば、屋根の付いた部屋で、温かい食事と毛布がもらえる。

そうだ、何か悪事をはたらこう。

だが、なかなかうまくいかない。
何とか悪さをしようとするが、失敗してしまう。

そうこうしているうちに、すっかり夜になってしまった。
男が焦りを覚えたとき、賛美歌の声が聞こえてくる。

その音色に耳を傾けている時、ふと気づいた。
そうだ、今日はクリスマスだ。
これは神様の贈り物かも知れない。
俺が悪事を働かないように、人生をやり直せるように。
悪い事はもう止めよう。
真面目になって生きていこう。

そして、そんな希望を見つけた男の肩を叩く者がいた。
振り返った男に掛けられた言葉は。

「もしもし、先ほどからこの辺りを不審者が
うろついていると通報があったんだが、
署まで一緒に来てくれないかね。」


40 名前:39 投稿日:02/02/16 14:17
>39
むかし読んだやつだから、
脳内変換してるかも知れない…
原作と違ってたら、スマソ

45 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/02/16 14:52
>39
O.ヘンリーってそんなのも書いてたのか…。とりあえず詳細は知らんが、
その男は悪さをしていないのだから、すぐに解放してもらえるのでは?
カツ丼の一杯もおごってもらえるといいね>外国の警察がカツ丼出すか。ゴルァ

ところで、私もヘンリーで後味悪い話を思い出した……私が呼んだ文庫では
「最後の一葉」と同じ収録になってた話でタイトルは忘れたけど、
ストーリーは以下の通り(ところで…最後の一葉も結構後味悪くない?)


46 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/02/16 14:54
とあるところにパン屋をやっているオールドミスの女店主がいた。
その女店主は、毎日のように彼女の店にパンを買いに来る、ハンサムな男性客に
淡い恋心を抱くようになった。
ところでその男性客がいつも買うパンというのが、彼女の店で一番安いパンなのである。
「きっとあの人は貧乏で、苦労しているんだわ」
と思った女店主は、ある日親切心から、その安くて固くて味気ないパンを
ちょっとでもおいしくしてあげようと、真ん中に切れ目を入れ
そこにジャムを塗りこんであげた。外見上はいつもの安いパンだけど、
即席ジャムパン一丁上がりである。少しでも男の役に立てたと、女店主は喜んだ。しかし…。

47 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/02/16 14:54
数日後、その男が怒鳴りこんできた。女店主は何故彼が怒っているのか見当もつかない。
怒りに狂う彼に代わって、同行の友人が説明してくれた。
彼は画家(じゃないかもしれない。設計技師だったかな?)なのだが、
今度のコンクールに出品する作品を寝食を惜しんで製作していた。
製作の都合上、下書きをするのだが、その下書きを消すのにはここの安いパンを使っていた。
(つまり消しゴムがわりにパンを使っていた)

ところが先日、いつものようにここで買ったパンで下書きを消そうとしたら、ジャムがついていて、
彼の完成間近の作品はめちゃめちゃになってしまったという。
男は友人が説明する間にも怒りが収まらず「このおせっかいめ!」と女店主を罵倒する。
友人は、気が済んだだろうと、なんとか彼をなだめ、二人して店を出ていった。
後に残された女店主は、彼が店にくるようになってから、
しゃれっ気を出してつけるようにした髪飾りを粉々に打ち砕くのだった…。

O.ヘンリーってこんな話ばかりかよ!


48 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/02/16 15:06
か、かわいそう・・・。

50 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:02/02/16 15:10
好意や善意が無になる、裏目にでる話ってほんっと後味悪いね…。

 

1ドルの価値/賢者の贈り物 他21編 (光文社古典新訳文庫)
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