雪夜の告白(近藤ようこ)

799 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 03:02:41
近藤ようこの「雪夜の告白」というマンガ。
主人公の雪夜は美人大女優の娘。母親は父親の名を明かさずに一人で雪夜を生んで育てた。
しかし雪夜は母親とは正反対の醜い娘だった。
母親は雪夜を可愛がるものの、幼い頃から母親と比べられ好奇の目で見られる雪代の辛さには全く気づかない。
母親にとっては美しいという事は当たり前すぎて、逆に意識するような事ではなかったからだ。
とうとうある日、雪夜は母親を階段から突き落として殺してしまう。
母親の死は事故として処理され、雪夜はそれをきっかけに美容整形を受け、今は誰にも知られず
ひっそりと暮らしている。美しくなった事で初めて男性に誘われたり、女性に羨ましがられたりするが、
所詮は作り物の顔だと思うと誰にも本心で接する事が出来ない。
母親に対する後悔や反発に苦しみながら、容姿に振り回される人々、
またそれを乗り越えた人々との関わりを経て、雪夜は母親が自分を心から愛してくれていた事を知り、
憎んでいた母親を許す気持ちと、母親にも自分を許してほしいと願う気持ちが生まれる。

800 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 03:03:28
続き

そんな中、今では病気で寝たきりのかつての大物政治家が、整形前の自分にそっくりである事を知った雪夜は、
正体を隠してその政治家の介護の仕事につく。親身になって世話をする雪夜に心を開いた政治家は、
昔美しい女と愛し合った話をする。
しかし醜い自分を本気で愛する女性などいないと思い込んでいた政治家はそれが信じられず、
女はついに政治家の元を去ってしまった。しかし女はその後未婚で子供を生んだ。
自分にそっくりな醜い娘だというのに、TVや雑誌で観る女は、その娘を愛しそうに、誇らしそうに隣に置いていた。
女はそうして自分への愛を表現したのだと。
それは紛れもなく雪夜の母親だった。
しかし、そんな父と母の愛情の証明である顔を手術で変えてしまった雪夜には、自分が娘だと名乗る事は出来なかった。
何より母を殺したのは自分なのだ。雪夜は何も告げず政治家の元を去る。
けれど母親と父親の気持ちを知った今、雪夜は今度こそ、ありのままの自分で生きていこうと決意する。
そうすれば作り物のこの顔も、少しずつ自分の顔になっていくかもしれない。
いつか父の前で娘だと正直に言えるかもしれない。
そうして穏やかに暮らしながらも、雪夜は時々夢を見る。
夢の中で雪夜は父親に娘だと名乗る。「そうだ!お前はわしの娘だ!」父親に言われて気づくと、
雪夜は整形する前の、父親そっくりの醜い顔になっている。
慌てて飛び起きて、鏡で自分の顔を確認するが、もちろん美しいまま。
ほっと安堵する。そして安堵のあとに悲しみがこみ上げてくる・・・。

なんかこう、自分を一番裏切ってるのが自分の気持ちっつーところが後味悪い。
それ以外はほぼ丸く収まりそうなのに。


801 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 03:08:56
まあ、母さん殺してるから丸くはないですが

804 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 10:01:41
実際には「醜い」顔はどんな整形手術でも
別人のように「美しく」なることはないんだけどね
ちょっとましになる程度。
元々やや綺麗な人がより完璧になることを求めて手術する。

 

雪夜の告白
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