或る精神異常者(モーリス・ルヴェル)

624 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/06(火) 11:48:02
昔読んだ短編小説。題名も作者も忘れた。

舞台は外国(たぶんアメリカ)の小さな町。
そこへ旅回りのアクロバットの劇団がやってくる。
その町に住む少年は、そこで演じられる
バイクの曲乗り(鉄製の球体の内側でバイクが走るやつ)が楽しみで毎日のように通い詰める。

そのバイクの曲乗りショーのクライマックスは、
その球体の中にある狭い板の上をバランスをとりながら高速で周るというもので、
少年もその最後の曲乗りが一番好きだった。
少年は毎日通い、憧れのバイク乗りの曲芸に胸躍らせるのだった。

ある日ショーが終った後、憧れのバイク乗りの芸人が少年に声を掛けてくれる。
「やあ、君は毎日僕の曲乗りを見にきてくれている少年だね。
 毎日同じ座席で見ていてくれるから気づいたんだ。ありがとう。
 実は、ショーのラストの曲乗りは非常にバランスが重要なんだが、
 毎日同じ座席にいる君を見てバランスをとっているんだよ。」

あくる日、少年はいつものようにバイクの曲芸を観に行った。
ただひとつだけ違っていたのは座席の位置をほんの2~3席ずらしたことだけ。
深い理由はない。いたずら心とも違う。ただ何となく無感情に。

ショーのラスト、バイク乗りと少年の目が合ったときバイク乗りは驚愕の表情を浮かべる。
次の瞬間、劇場は悲鳴に包まれバイク乗りは悲惨な最期をとげる。

騒然とする劇場を、一人アメをなめながら淡々と後にする少年の姿があった。

まとめが下手くそなうえ、細かい部分は違っているかも。
悪魔の一歩手前のような、子供の無邪気な残酷さが恐くて後味が悪かった覚えがあるので。


630 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/06(火) 14:17:34
>>624
俺もソレ知ってる
大体そんな感じ
1席だけずらしたと記憶してたけどおれの勘違いかもしれない

631 名前:624 投稿日:2007/02/06(火) 15:11:55
>>630
1席だけだったかも知れないです。
訂正ありがとうございます。
題名や作者覚えてますか?

 

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新青年傑作選4(新装版)翻訳編
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