焦茶色のパステル(岡嶋二人)

869 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/10/09(火) 10:04:12
「焦茶色のパステル」岡嶋 二人

ある牧場でそこの牧場長:深町と、深町の知人の競馬雑誌記者
モンパレットという繁殖牝馬、その仔パステル、二頭と二人が殺される事件が起きた。
パステルの父はダイニリュウホウ(父リュウホウ、母ズイウン)という四冠馬。
事件の謎を追う内に、パステルの血統とメンデルの遺伝の法則を照らし合わせると
パステルの毛色はおかしいという事が発覚。
パステルはダイニリュウホウの仔では無かったのか?
それを隠蔽する為に馬と人間が殺されたのだろうか?
しかし、鑑定の結果、パステルとダイニリュウホウは実の親子であることとが判明。
血統の捏造が行われたのはダイニリュウホウの方だった。
ダイニリュウホウの実の父は、リュウホウではなくラップタイムという馬だった。
ラップタイムは人気の種牡馬だったが、種付け頭数が厳しく制限されていた。
ダイニリュウホウの馬主はラップタイムの馬主に種付けを断られたので
深町に依頼し内密にズイウンにラップタイムの種を付けた。
その結果生まれたダイニリュウホウが思いがけず四冠馬になり
馬主は血統捏造の共犯者深町に強請られるようになった。


870 名前:続き 投稿日:2007/10/09(火) 10:28:42
ダイニリュウホウは引退後、毎年100頭程に種付する人気の種牡馬となった。
産駒からダービー馬も輩出され、馬主は深町から強請られる以外は順風満帆だった。
しかし、雑誌記者がパステルの毛色の謎に気付いてしまう。
馬主も、その時になって初めて遺伝の仕組みに気付き
自らのした事の重さに気付く。
サラブレットは血統の正統さが証明されなければサラブレットとして認められない。
四冠馬でありダービー馬の父でもあるダイニリュウホウの
血統が捏造という事が知られたら、競馬界を揺るがす大問題になる。
恐れた馬主は、口封じに雑誌記者と深町、そしてダイニリュウホウの仔を
受胎しているモンパステルと、ダイニリュウホウの仔パレットを殺した。
しかしこの犯行は警察に暴かれ、馬主は自殺した。終わり。

もう既に種付けされた馬はどうなるんだ。毎年100頭だぞ?
今活躍しているダイニリュウホウ産駒はどうなるんだ?競馬ファンや関係者の気持ちは?
と、色々考えてしまって非常に後味が悪かった。
つうか馬主がアホ。救いようが無い。


871 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/10/09(火) 10:46:27
>>869-870
馬が可哀想だな。
馬主はアホだ。後味悪い

873 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/10/09(火) 12:34:15
競馬しないから知らんかったけど血統ってそれほど重要視されるものなんだ
厳格な世界なんだな
馬レースのギャンブルくらいにしか認識してなかったよ

879 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/10/09(火) 19:31:25
>>869-873
俺は競馬好きだからよく見るし馬券も買うけどさ。
種付けの場面見たり、話を聞いたりするとどうも後味悪くなる。
最盛期のSSなんか、毎年200頭以上種付けしてたんだぞ。
馬は人間と違って、春先からせいぜい夏まえまでしか発情しないから、
毎日数頭ずつ種付けだぞ? 好みで相手選べないしw
速く走ろうとするのは馬の本能だが、人間の(しかもビジネスの)都合で
いらん体力を使わされる馬が可哀想になってしまう。

……などと思いつつも、馬券買ったり馬刺し食ったりしてる俺は。


880 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/10/09(火) 19:40:50
>>869-870
うわ、後味悪いね。ほんとに馬が可哀相だ。
この馬主も、競馬に関わりながら何故そこまで血統・遺伝を軽視できたのかねぇ

883 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/10/09(火) 23:13:53
>880
つか、問題の馬が何毛だったのか書いてくれないとちょっと分かりづらいかも

馬の毛色で一番優勢なのが白毛(=体毛の色素を阻害する遺伝子)で、次に
優勢なのが鹿毛系(サンデーもこれ)
栗毛、黒(青毛)は数が少なくて劣勢

今の競走馬はSSのおかげでほぼ皆黒鹿毛


884 名前:サンデー 投稿日:2007/10/09(火) 23:53:25
SSってサイレンススズカ?省略わからん

 

焦茶色のパステル (講談社文庫)
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