ホーム » 小説 » 小説/か行 » 神様の思し召し(スタンリイ・エリン)

528 名前:本当にあった怖い名無し :2010/03/17(水) 00:11:43
今度は短編小説の帝王スタンリー・エリンの短編から一つ。

生まれつきおつむの足りない男性の一人称でスタート。
インチキ奇跡(病気を治す等)で稼ぐインチキ新興宗教の教祖に拾われた彼は、
その宗教団体で働き始める。

足りないなりに働き者の彼は、平穏な日々の後、教祖の令嬢と恋仲になる。
令嬢は、足りなくとも素朴な彼と結婚を望み、彼もそうしたい。
しかし、それを聞いた教祖は絶対反対。
金儲け主義で頭の切れる教祖は、知恵遅れの男に娘を嫁がせる気は無く、
主人公にみっちりそれを言い聞かせる。

大人しく引き下がった彼は、ある日、怪我をした凶悪脱獄囚にとっつかまって、
「金は出す。警察に言わずに怪我の治療をする人間を連れて来い」といわれる。
そして、教祖の所へ真っ直ぐに行って「治療を求めてる人が居る」と言う。
教祖は、脱獄犯から彼が預かってきた手付金を見て、阿呆な信者が増えると思い
速攻で告げられた場所へ向かう。

それを見送りつつ、「治療できないなら殺すぞ。判ってるな」と銃を見せ付けた
凶悪犯を主人公が思い出しながら「俺はバカだから、何も判らないんだ」と
呟いておしまい。

知恵遅れなりに「教祖が死ねば令嬢と結婚できる」と思ったのか、
本当に何も判らなかくて教祖を死地に追い込んだのか、
一人称なのに全く読めないところを評価できる作品。

 

九時から五時までの男 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
九時から五時までの男 (ハヤカワ・ミステリ文庫)


後味悪い
(後味悪ければクリック)
読み込み中 ... 読み込み中 ...