ホーム » 小説 » 小説/さ行 » 女囚(松本清張)

401 名前:本当にあった怖い名無し :2010/08/21(土) 00:52:20
松本清張の短編

あるところに父親と三人の娘がいた。
父親は暴力を娘に振るい続ていた。
ある日ついに妹たちに暴力を振るうところを見かねて長女が父親を殺してしまった。
長女は逮捕されたが報道や弁護士の影響で長女に世間は同情して比較的軽い刑ですんだ。
その上、世間から長女へ支援の声すら出た。
そんな風になって担当した弁護士も満足していたときに、
弁護士は妹たちと会う機会があって話をした。


403 名前:本当にあった怖い名無し :2010/08/21(土) 00:58:11
妹たちは
「あのまま暴力を振るわれていても我慢してた方がよかった。
 父親は暴力は振るうが殺されるほどではなかった。
 姉さんは支援する人も結婚を希望してくれる人もいる。
 しかし、私たちは『殺人者の家族』という目で見られていて
 仕事も縁談もままならない。
 私たちは姉さんを恨みます」
と語った。
弁護士は返す言葉がなかった

404 名前:本当にあった怖い名無し :2010/08/21(土) 01:47:38
世間は妹達も悲劇のヒロインだと思うと思うんだが・・・
何故妹達だけそんな風にみられるんだかよくわからん

408 名前:本当にあった怖い名無し :2010/08/21(土) 02:37:13
>>404
家庭内暴力が明るみになったので
虐待受けたりしていたから、
「歪んで育ったのではないか」と
懸念して縁談や仕事がないんではないかと。
(自分もそんな人にひどい目にあったのでそう考えてしまう)
あと書かれたのが昭和中頃なんで今よりも世間体がうるさいということも。
それだと、支援している人たちが何とかしてやれという話になるけど。

410 名前:本当にあった怖い名無し :2010/08/21(土) 08:17:56
>>404
姉の「支援者」っていうのと、「世間一般の人(ご近所・同僚)」ってのは、
人間の層が別物なんだと思う。

人権運動かぶれとか、ニュースで聞いているだけで自分には関係ない遠い地域に住んでいる人は
姉の肩を持つけど、実際にそばにいる生活圏の人は表立って非難する気はないまでも
「事件を起こすような一家とはわざわざ関わり合いになりたくない」「触らぬ神に祟りなし」
「採用や縁談なら、何も殊更あそこの子じゃなくても、別の普通の娘の方が…」
っていう“なんとなく忌避”レベルなんだろう。
一般庶民って、「TVニュースを通して見ている限りでは同情、でも自分の隣には住んで欲しくない」
みたいなところがある。
こういう、「悪意の意識もない微細な忌避の、多くの人の積み重ね」って、意外と怖い。

注目を受ける姉の方は、そういう「なんとなく忌避」があっても一方で熱烈な支援者もいるけど、
そこまで強い関心が行かない他の家族員には、「なんとなく忌避」の弊害だけが残ったんだろう。

 

憎悪の依頼 (新潮文庫)
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