ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その116 » 一度も泣いたことが無い少年と鯨

753 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 02:29:32
昔読んだ漫画。うろ覚え

江戸時代くらいの話。海辺の村に、生まれた時から泣いたことが一度も無い少年がいた
少年は村中から忌み嫌われていたが、少年の唯一の肉親であり、育ての親である姉だけは少年に優しかった
やがて少年は捕鯨で大人顔負けの活躍をするようになる
(この時代の捕鯨は、息継ぎに水面まで上がって来た鯨の背に飛び乗って鯨の急所に銛を突き刺す。
 一撃では殺せないから、そのまんま水中に潜る鯨にへばり付いて銛をぶっ刺し続ける。
 鯨が弱って浮上すれば止めを刺して成功。鯨が弱らずに潜り続ければ人間は溺死)

ある時、少年は捕鯨の最中に海で死に掛けてしまうが、一匹の雌の鯨に命を救われる
(何故助けてくれたのかは忘れた)
その鯨は、人間の脳に直接語りかけることができるという特殊な力をもった鯨だった
その後少年は捕鯨に参加するのを辞めてしまう

しばらくして、少年の姉が病に倒れてしまう。
病を治す薬は高額で、貧乏な少年には買うことが出来なかった
捕鯨の元締め(?)が少年の所にやって来て、また捕鯨に参加すれば薬の代金を立て替えてやると言って来た
少年はその提案に乗り、捕鯨に参加する。
しかし、少年が銛を突き刺した鯨は、あの時少年の命を助けてくれた鯨だった
鯨は少年に語りかけてきた。
「私には今、一匹の子供がおります。幼いこの子が一人でも生きていけるよう育てなくてはなりません。
 一年後、またこの海を訪れた時には、私は自ら身を差し出します。どうか今だけは見逃して下さい」
少年は鯨と共に海中へと沈みながら葛藤するが、やがて鯨は弱って浮上してしまう。
鯨の背に乗って浮上してきた少年は、鯨へ止めを刺すことを躊躇したが、そんな少年を見た元締めは
「姉の薬が欲しくないのか」と止めを刺すように促した
少年は生まれて初めて涙を流しながら銛を振り上げた

その後、少年の姉は病が治らずに死んでしまった
数十年後、海辺の崖の上に一人の老人が蹲り、海を見ながら泣いていた。
村の子供達が「泣き虫ジジイがまた泣いてる」と笑い、老人に石を投げた
老人は眼を押さえながら「昔泣かなかった分、今泣くんだ」と心の中で呟きながらその場を去って行った
終わり


754 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 03:01:11
渋いなあ

756 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 04:09:24
>>753
乙です!それ自分もうろ覚えで知ってます
どこかの漫画雑誌の投稿企画の入選作品じゃなかったですか?
割と年齢層高めの雑誌でしたが絵柄は日本昔話に出てきそうな
ちょっと幼いながら荒削りな感じで世界観に合ってましたよね
多分スピリッツ系だったような気がします!
まとめが上手で思い出してまた読みたくなりました♪

757 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 05:45:42
>>756
ビックコミックスだったような気がする。小学館だったのはたしか

後味悪い
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