スウィーニー・トッド
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758 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 06:19:32
- ミュージカル映画『スウィニー・トッド』うろ覚え。
元々は都市伝説上の殺人鬼の話だったものが舞台化
やっぱ1レスで書いた方がまとめとして喜ばれてると思いつつも4レス行ってしまった19世紀のイギリス。ある腕の良い理髪師には美しい妻と生まれたばかりの娘がおり、とても幸せだった
しかし、ある悪徳判事が理髪師を無実の罪で逮捕し、孤島の牢獄に投獄してしまう15年後、命からがら脱獄した理髪師は、海を漂っていたところを偶然にも水夫の青年に助けられる
理髪師は水夫に感謝し、偽名を名乗り、自分に出来ることであれば何か恩返しをしたいと言った
その後、水夫の船で自分が暮らしていた街へと送り届けられた理髪師は、
かつて家族と一緒に暮らしていた家(二階が理髪店)へと向かうが、そこは薄汚れたパイ屋になっていたパイ屋の経営者である不健康そうな夫人は理髪師の正体を見抜いてしまう
理髪師は焦るが、夫人は理髪師を警察に突き出す気は無いから安心しろと言った
理髪師は自分が逮捕された後に家族がどうなったのかを夫人に尋ねた
「悲しみにくれていた奥さんは、判事に付け込まれて騙されてレイーポ、その後服毒。
生まれて間もない娘は判事の養子」と夫人は語った
理髪師は絶望したが、夫人は店の二階へと理髪師を案内した
そこには理髪師が仕事場としていた理髪店がそのまま残っており、
理髪師の愛用の剃刀(ナイフみたいな業務用の本格的なやつ)もしっかりと保管されていた
夫人は「過去は忘れてまたここで理髪店を営めばいい」と言うが、理髪師は剃刀を眺めながら判事への復讐を決意する翌日、理髪師を街に送り届けたついでに、街を散歩していた水夫は、
ある大きな家の窓辺に寂しそうに座っている美しい少女と目が合う
水夫は少女に一目惚してしまい、少女も水夫の気持ちに答えるかのように水夫を見つめ返した
ここで乞食女が現る。彼女は完全に気が狂っていた
乞食女は「あの娘は判事の養女。15年間監禁されている。あの娘に言い寄る男は皆判事に酷い目に遭わされる。
あと関係ないけど金くれ」と警告をしてきた。乞食女の顔は前髪で隠れていた
その言葉通り、その直後に水夫は判事から「娘と見つめ合っていた」という理由だけで折檻されてしまう
路上に放り出された水夫は、少女との駆け落ちを決意する
つづく
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759 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 06:21:13
- 『スウィニー・トッド』つづき2
偽名を使って仕事を再開した理髪師は腕の良さで多少有名になるが、
そこへ理髪師の過去を知る悪党の男が現れる
男は理髪師を脅し、大金を要求してきた。理髪師は剃刀で男の首を切り裂いて殺してしまう
それを知った夫人は、死体を処理する為に死体の肉でパイを作ることを思いつく
最近は肉が高額で買うことが出来ず、パイ屋のパイが不味くて店の経営が傾いているのは肉が無いことが原因だった
理髪師もそれに賛成し、今後も人を殺してパイを作ろうと誓い合った。
二人で窓の外の人間達を一人一人観察し、どんな味がするだろうかと話し合った
殺した男には召し使いの少年がいたが、夫人はその少年を引き取ってしまう。殺した男は行方不明ということにした(途中色々はしょる。
ちなみに理髪師は店を改造して、二階の理髪店で殺した客を地下のパイ製造場まで一気に落とす装置を作る。
判事は養女に求婚する気満々で、娘の部屋の壁に穴を開けて毎日覗いてたりする)理髪師が人を殺し、その肉で夫人がパイを作るパイ屋は大繁盛し、
理髪師と夫人と召し使いの少年(殺人と人肉の事実を知らない)は裕福な暮らしが出来るようになる
街を徘徊する気狂い乞食女は妙に勘が鋭く、パイ屋のことを怪しいと感じ、頻繁にパイ屋の周りを嗅ぎ回るようになる
夫人は乞食女に妙に怯えて敵視し、少年に言い付けてすぐに追い払らうようにさせたやがて夫人は理髪師に結婚の話を持ち出すようになり、
召し使いの少年と共に三人で海辺に店を開いて幸せに暮らそうと言った
その話に躊躇する理髪師に対し、夫人は理髪師が妻の顔を忘れてしまっていることを指摘し、
妻も娘も復讐も全て忘れて幸せになろうと言った
事実、理髪師自身も娘への恋しいという想いが日に日に薄れているのを薄々自覚していたやがて水夫の青年と少女の駆け落ちの計画が判事にバレてしまい、
懲らしめれば考えを改めるだろうと考えた判事は少女を精神病院送りにした
手も足も出なくなった水夫が理髪師の店を訪れて助言を求めると、理髪師は最適の方法を教えることで水夫を助けた。
その後水夫は少女の救出に成功するそして、理髪師は判事宛に「あなたの娘が悪い水夫と共に駆け落ちしようとしています。
私の店へ来てください、二人を捕まえました」という手紙を出した
つづく
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760 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 06:21:55
- 『スウィニー・トッド』つづき3
前の主人(殺された男)から虐待されていた召し使いの少年は、自分を引き取って優しくしてる夫人を慕っていた
少年は内心で理髪師を怪しいと感じており、悪党の理髪師に心優しい夫人が騙されているのではないかと思っていた
少年はそのことを夫人に告白し、理髪師の殺人の証拠を見付けて「あの男を警察に突き出しましょう」と言った
夫人は咄嗟の機転で少年を地下のパイ製造所へと閉じ込めた。少年はそこでパイが人肉パイであったことを知る
(この辺りから記憶が曖昧っぽい)
二階で判事を待つ理髪師の所へ夫人が賭け付け、少年に殺人が知られてしまったと言った。
二人は少年を殺すために地下へと降りて行くが、少年は下水道へと逃げ込んでいた理髪師と入れ違いで水夫と男装(変装)した少女が理髪店を訪れていた。
水夫は逃避行する前に理髪師に一言お礼を言おうとしていたのだが、
理髪師がいないと分かると少女をそこに残して理髪師を探しに行った
丁度そこへ手紙で呼び出されていた判事が現れ、少女は咄嗟に物置の中に隠れてしまう判事の訪問に気付いた理髪師は、二階に上がり、判事に
「彼女は改心されたようで、駆け落ちなどせずに貴方の求婚を承諾すると申しておられました」と言った
歓喜し、早速娘に会おうとする判事に主人公は
「身だしなみを完璧に整えて求婚すれば、彼女は貴方の虜です」と言葉巧みに椅子へと座らせた
そして、最高に気分が高揚している様子の判事に対し、理髪師は自分がかつて判事に貶められた人間であることをほのめかし、
それによって判事が理髪師の正体に気が付いた瞬間、判事の喉を掻っ切って殺し、地下へ落とした
つづく
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761 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 06:24:19
- 『スウィニー・トッド』つづき4
その直後、パイ屋を嗅ぎ回っていた乞食女が理髪店に現れる。
乞食女は理髪師に「この下のパイ屋は危険です。きっと人肉を焼いています」と警告を始めた
しかし、乞食女は理髪師の顔を見ると「どこかで会いましたか?」と言った
理髪師はかまわず乞食女の首を切り裂き、地下へ落とした。
それを物置の隙間から見ていた少女は物音をたててしまい、理髪師に見付かってしまう
男装した少女を男だと思った理髪師は、「君も髭を剃りに来たのかい?」と言って無理矢理椅子に座らせた
理髪師は少女の喉元に剃刀をあてがったが、その瞬間に地下から夫人の悲鳴が響いた。
理髪師は返り血で血まみれになった自分の顔を少女に近づけ「この顔は忘れろ」と言い残して去り、地下へと向かった理髪師が地下のパイ製造場に入ると、かすかに生きていた判事が夫人の足を掴んでいた。
理髪師は判事にとどめを刺した
理髪師がふと乞食女の死体に目を向けると、前髪がはだけてあらわになった女の顔は、かつての妻の顔だった
理髪師が夫人にどういうことかと問い詰めると、夫人は
「服毒したとは言ったけど、死んだとは言ってないわ。その後精神病院に入れられて、頭がおかしくなったの」と言った
何故そんな重要なことを隠していたのかと理髪師が問うと、夫人は
「あなたと結婚したかったの。15前からずっと貴方が好きだったの。あなたが好きでやったことなの」と言った
理髪師はしばらく妻の死体を眺めていたが、やがて声高らかに
「過去のことはどうでもいい」と言い、夫人を許すと言った
夫人は戸惑いつつも期待を込めて「本当に許してくれるの?結婚してくれるの?」と聞き、
理髪師は全てにイエスと答えた。夫人を抱きながら夫人への愛の歌を歌い、二人で地下室を踊り回った
歌と踊りが最高潮に達した時、理髪師は夫人をパイを焼く大きな窯の中へと放り込み、蓋を閉めて夫人を焼き殺した理髪師はしゃがみこんで妻の死体を抱きしめた
の後ろから下水に潜んでいた召し使いの少年が現れ、理髪師が落とした剃刀を拾い、理髪師の喉を掻っ切って去っていった
理髪師は妻を抱きしめた姿勢のままびどうだにせず、首からボタボタと血を流し続けた理髪師を見付けられなかった水夫は、馬車を待たせているのでしかたなく少女を連れて逃げた
END
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762 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 07:10:05
- 完全にジョニーデップで再生された。
イギリスらしいじめじめした救いようのない話だなぁ。
でも最後に水夫おいしいトコ取りなのもちょっと笑えるしw
面白くて懐かしくなった。乙!
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767 名前:本当にあった怖い名無し :2010/10/04(月) 13:10:53
- >>758
「自殺ウサギの絵本」って絵本を思い出した。
ウサギが様々な方法で自殺する様子を描いた絵本。なんつーかイギリス人のユーモア感覚は理解できん。
アメ・ジョのブラック・ユーモアはわかりやすくて笑えるんだけどさ。