夏と花火と私の死体(乙一)

139 名前:自治スレでローカルルール他を議論中 :2010/10/14(木) 20:12:41
有名って言うか既出かもしれんが、『夏と花火と私の死体』思い出した。うろ覚えだが

死んだ少女の死体を隠そうとする兄妹の姿を、その少女の死体が語り続けるって話なんだが
田舎の村に美少年の兄とその妹がいて、語り部の少女はその妹と同い年で友達だった
最近少年が次々と行方不明になる事件が起きていて、アイス工場の関係者で
よく子供たちにアイスをくれるお姉さんが「君みたいな美少年は狙われるから気を付けてね」と兄に言った

ある日少女が妹と二人で木登りをしている最中、少女は妹に「兄のことを好き?」と聞き、妹は「好き」と答えた
そして少女も「私も兄が好き」と告白する。
その直後に妹は少女を木から突き落として、突き落とされた少女は死んでしまう
実は妹は兄のことが本気で好きで、少女のことを恋敵になると思って突き落とした
丁度そこへ兄が訪れて、兄は妹を守るために少女の死体を誰にも見付からない場所に隠してしまおうとする
夏祭りで花火が夜空に広がる中、兄妹は誰にも見付からないように少女の死体を運んで行く
途中で色々アクシデントが起きて死体が見つけられかけたりするけど、
兄妹は知略を巡らせてそれを乗り切り、目的地へと到達する
しかし、そこにはあのアイスお姉さんが待ち構えていた。お姉さんに死体を見られてしまう

翌日、兄とお姉さんは二人っきりで会い、兄はお姉さんに感謝の言葉を述べていた
お姉さんはにこやかに微笑んで兄を抱きしめた。お姉さんは、少女の死体を隠してあげる代わりに、
兄と交際するという交換条件を持ちかけ、兄はそれを承諾していた
妹は物陰から憎しみを込めた目で二人を睨んでいた

語り部の少女の死体はお姉さんのアイス工場の巨大な冷凍庫の中に隠されていた
そこには何人もの少年の死体が氷付けになっていて、少年達の顔はどれも兄に似ていた
最後は少女の「友達が沢山出来たから、さみしくないよ」という言葉で終わり

語り部の少女は面食いです


146 名前:自治スレでローカルルール他を議論中 :2010/10/15(金) 00:45:02
>>139
兄ちゃんとお姉さんくっついたっけ?

147 名前:自治スレでローカルルール他を議論中 :2010/10/15(金) 00:45:34
>>139
妹は兄とお姉さんが付き合うことになったのをむしろ喜んでなかったっけ?
兄はアイスお姉さんのことが元々好きだし、
妹は憧れのおねえさんが兄と付き合うのがうれしいし、
お姉さんは兄を手に入れたことで人攫いの悪い癖が直り、
死体の女の子にも友達ができて、ヨカッタヨカッタっていういびつなハッピーエンドが気持ち悪い、
いい感じに後味が悪い話だった。

 

夏と花火と私の死体 (集英社文庫)
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