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403 名前:本当にあった怖い名無し :2010/11/22(月) 17:01:11
最近読んだ短編のweb漫画。「パターンその1 駄目人間」

主人公は中学生の男。
両親が不在のある寒い日、部屋のエアコンが壊れてしまう。
主人公はリビングで寝るのもストーブを出すのも面倒だと思い、何かもう一枚羽織って寝ようと決める。
そして部屋のクローゼットを漁っていると、奥の方から何か暖かい空気を感じる。
不思議に思い手を伸ばし探っていくと、そこには大きな姿見が…、ではなく、自分そっくりの人間が。
お互いに声を荒げながら、目の前にいる人間が「自分」であることを確認する。

その日から主人公(以下A)と、向こうの「自分」(以下B)は交流を持つようになった。

Bは目の下にクマを作り、見るからに不健康そうであった。
昼夜逆転の生活を送っているらしく、学校には行っていないと言う。
Aは何度も「学校行け」と叱るが、Bは断固として拒否する。
曰く、「お前みたいに楽しく学校行ってる奴にはわかんないかもしれないけど…本当に嫌なんだってば!」

そしてある日の朝、AはBに起こしてもらい、Bは「学校は行かないからな」と言い部屋に戻ろうとする。
Aは「そうだよね、いじめられっこだもんね」と言う。その言葉にBは違和感を覚え、Aに「学校は楽しいか」と聞く。
そこでAは提案する。「そっちの学校が嫌ならこっちの学校に行ってみれば」と。

そして二人は念のため鞄やノート、携帯電話などの持ち物もすべて交換し、(もう一人の)自分の家を出る。
すると同じタイミングで携帯電話にメールが届く。
Aはメールを読んで驚く。「どうして学校に行かないんだ!?」
Bはメールを読んで驚く。「どうして学校に行くんだ!?」


404 名前:本当にあった怖い名無し :2010/11/22(月) 17:02:20
Aの持っているBの携帯に届いたメールはこうだ。
「今日は調子どうですか 顔が見れたら嬉しいです」
そしてBが持っているAの携帯に届いたメールはこう。
「調子どう? クソ生意気な顔見てやるから逃げんなよ」

BがAの学校に向かうと、クラスメイトに突き飛ばされる。そして体育の授業で着替えようとすると、
クラスメイト達に「こいつ傷治ってね?」「マジで?早っキモッ」と言われ無理矢理人目のないところに連れていかれ、
「今日は一文字で勘弁してやろうかな」とカッターを突きつけられる。

一方AがBの学校に向かい、体育の授業で着替えようとすると、
クラスメイト達に「どうしたんだよそのケガ…」「友達だろ!?どうして言ってくれなかったんだよ」と心配される。

BはAの世界(パターン)で叫ぶ。「なんで誰も助けてくれなかったんだよ!」
AはBの世界(パターン)で呟く。「周りはみんな見て見ぬフリだし 当たり前だけど」

AとBは自分の部屋に帰り落ち合う。
AはBに言う。「お前がそんなにふさぎこんでるから 俺よりもっとひどいことされてると勝手に思ってたんだ
なんで学校行くの嫌なんだよ」
BはAに言う。「お前こそなんで平気で通ってられるんだ」
お互いにお互いの世界が変だと口論するが、AがBに「お前も『人気者』なんだろ?」と疑問をぶつける。

Bはただ疑心暗鬼になっていただけの駄目人間だった。クラスメイト達が裏では悪口を言っているのではないかと不安になっていた。

AはBに再度言う。「学校行けって」
BはAに言う。「…つらいなら少し休めって… そっちこそ…」


405 名前:本当にあった怖い名無し :2010/11/22(月) 17:03:17
次の日Aが目を覚ますと、Bは起こしに来てくれず、エアコンは直っていて、クローゼットの中には誰もいなかった。

8ヵ月後の暑い日。
再びエアコンが壊れてしまう。そのときAはふと、クローゼットが気になった。
相変わらず傷だらけの腕を伸ばして、クローゼットを開けると、自分そっくりの人間、パターンその3、女装ネットアイドルが…。

パターンその1(B) 駄目人間
パターンその2(A) 感覚麻痺
パターンその3 女装ネットアイドル
と、それぞれの世界を、それぞれの自分が生きているのだが、パターンその2のAが救われなすぎる。
それぞれ「人気者」として生きているという共通点があるのだが、
Aは「いじめられっこ=人気者」だと感覚が麻痺していて、
Bと出会った後もいじめは止んでいない描写がある。(最後の傷だらけの腕)

まとめが長くなってしまったけど、短くて読みやすいからぜひ読んでみてほしい


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