ハリー・ポッター／三人兄弟の物語

ある魔法使いの三兄弟が大きな河を渡ろうとしましたが、橋が架かっていませんでした。
そこで三兄弟は魔法で橋を作り出し、向こう岸へ辿り着きました。
向こう岸では“死”が悔しそうな顔をして待っていました。
しかし、“死”は巧みな話術で三兄弟を引き込もうとします。
「よくこの試練を乗り越えた。お前達の望みを何でも叶えてやろう」
長男は“死”から最強の杖を貰いました。その杖で宿敵を殺し、酒場で武勇伝を語りました。
しかし、その夜、長男は寝首をかかれ、杖と命を失います。“死”は長男を手に入れました。
次男は“死”から死者を生き返らせる石を貰いました。そして、死に別れた恋人を復活させました。
しかし、恋人は現世が肌に合わず、次男は自ら首を括りました。“死”は次男をも手に入れました。
三男は“死”に、“死”から見えなくなる道具を要求し、“死”はしぶしぶ自ら身に纏っていた透明マントを渡しました。
それから“死”は三男を探しましたが、マントを纏った三男は見つかりません。
数十年後、年老いた三男はマントを脱ぎ、それを自分の息子に手渡すと、喜んで“死”と共に旅立っていきました。