ルスデン（バナナマン）

バナナマンの不細工な方がマンションに帰ると留守電が何件も入ってる。
で、それを聞くと友人が不細工に一緒に飲もうぜって連絡が入ってて、それにつっこみをかけるという形式
でいくんだけど、留守電の内容がだんだん不穏なものになっていく。
確か、同じ飲み場にいた危ない奴らにけんかをふっかけたか何か、
で、金払わないと解放してくんないからどこそこに金持ってきてくれっって留守電になるが、
その留守電が入った時間は聞いてる現在よりずっと前。

で、最後にはその危ない連中を刺して逃げ出したらしい友人が「お前のとこに今から行くから」で終わってて、
聞き終えた友人の背後には包丁を持った友人が立ってて不細工に襲い掛かるところで暗転って話だったはず。

バナナマン「ルスデン」

サラリーマンの日村が同僚との飲みから気持ち良く帰ってくる。時間は夜中の２時。
留守電を見ると38件ものメッセージが入っている。
メッセージは友人の設楽からのものばかりだった。

『久しぶり。今お前んちの近くで飲んでんだけど、来ない？』
『まだ仕事か？今飲み屋で可愛い子口説いちゃった。お前も来いよ』

こんなメッセージが数件続く。
しかしそのメッセージは数時間も前のもの。日村は設楽を羨ましがりながらもメッセージを再生し続ける。
設楽はそのまま口説いた女とホテルへ。
しかしその女はヤクザの美人局で、ヤクザに喧嘩を売ってしまった設楽はボコられて事務所へ連れて行かれてしまう。

『ヤバいことになって…頼む、12時までに金持って俺を助けに来てくれ』
『日村ァ…なんで出ねえんだよ…本当にヤバいんだよ…』
『俺殺されちゃうよ…』

日村は友人の身を案じるものの、もう約束の12時はとうに過ぎている。
恐る恐るメッセージの続きを聴き続ける日村。
すると突然設楽の様子が変わる。

愕然とする日村。メッセージの続きを再生するのを躊躇い、
聞かなかったことにして逃げてしまおうかと考えるが、やはり気になって続きを再生してしまう。

『日村…お前留守電ばっかだな…』
『やっちゃったよ…俺…人殺しちゃったよ…』
『お前これ聞いて逃げたんじゃねえの？』
『日村…お前が電話に出なかったせいだからな!!!!』
『殺してやる!!!!今からお前んち行くからな!!!!殺してやる!!!!』

狂ったような怒声にへたりこむ日村。
すると玄関から組長を撃った拳銃を持った設楽が上がりこんでくる。

「設楽…？」
「日村ァ……お前家にいんじゃねぇかよォォオ!!!!!!!!」

日村に拳銃を向ける設楽。揉み合う２人。そこで舞台は暗転。拳銃の発射音が響く。
再び明転した舞台に床に転がった設楽と、拳銃を握り締めて呆然と佇む日村の姿があった。

まとめ下手で、余韻とかが上手く文章に出来ないけど。
芝居もだが演出も良くて、いい後味の悪さを残してくれる

ラストで設楽が撃たれて日村が茫然と立ち尽くしてる、ってシーンで
38件目(最後)の留守電メッセージが再生されるんだけど、それが日村の実家の母親からの
「ちゃんとご飯食べてますか？お米送ったからね。たまには顔見せに帰って来なさいね」
っていうメッセージだったってのも、後味の悪さを掻き立てる素晴らしい演出だった。