ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その131 » 人形(まつざきあけみ)

725 名前:1/2 :2012/06/28(木) 11:02:46.84
まつざきあけみの短編漫画。たしか80年代後半の作品。

昭和30年代、山奥のお屋敷に年増だが美しい、気のふれた未亡人が住んでいた。
老女中との二人暮らしで、市松人形を実娘と思い込んで可愛がっている。

都会からドライブにやって来た青年が、村人に未亡人のことを根掘り葉掘り尋ねる。
村人1「またあの奥様のことを訊く男がやって来た、気がふれていても美人だからなぁ」

未亡人は20年前に夫に死なれ、忘れ形見の幼い娘を大層可愛がっていた。
ある日山狩りがあり、凶悪犯が屋敷に逃げ込む。
座敷で昼寝させていた娘が泣き出し、驚いた凶悪犯はとっさに刺し殺してしまう。
以来未亡人は気がふれてしまい、老女中が与えた市松人形を我が子と思い込んでいる。

村人2「その後の事も話したのかね?」
村人1「いいや、よそ者に教える義理はないよ」

娘を殺された未亡人は怒り狂い、凶悪犯はその気迫と形相に呑まれて動けなくなった。
未亡人は刃物を取り上げ、凶悪犯を刺した。
老女中が山狩りの連中を連れて戻ると、未亡人は凶悪犯の死体をミンチのように切り刻んでいる最中だった。

都会からやって来た青年は、たびたび未亡人の屋敷を訪れるようになった。
無論財産目当てである。


726 名前:2/2 :2012/06/28(木) 11:07:16.12
夫に死なれて20年、庭の手入れは行き届いているしいつも流行の着物を着ている。

青年は、未亡人が市松人形に宝石を隠していて、売っていると推理する。
あちこちから借金を重ねて高級品で着飾り、本命の女からはダイヤの指輪を取り上げてプレゼントし、
老女中には賄賂を掴ませてプロポーズする。

首尾よく市松人形を盗んで解体するが、何も見つからない。
バラバラになった人形を見て、未亡人は動転する。
開き直った主人公は指輪を返すよう詰め寄るが、
未亡人の形相を見て蛇に睨まれた蛙のように動けなくなる。

ラストシーン、老女中が裏庭に青年の死体を埋めている。
「何が英国製生地のオーダーメードだ、血まみれじゃなんにもなりゃしない」
「今度の男はちっぽけなダイヤに金無垢の時計、金無垢の万年筆。いくらに売れるかねぇ」

未亡人が青年を刺し殺した。
青年のように邪推した男が大勢いて、貢がせては殺していた真相が匂わされて終わり。

未亡人がアラフォーなのに娘のように派手な着物で、
娘のように髪を垂らして頭頂にでっかいリボンつけてるのが薄気味悪かった。
当時の令夫人というのは着物の時にはすっきりと髪を結うものだと思っていたから、
髪型で狂気を表したのかな、なんて思ったりもする。

 

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