マサ、留守番する(宮部みゆき)
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485:本当にあった怖い名無し:2012/12/30(日) 00:40:59.26
- ドラマにもなった宮部みゆき著
『パーフェクト・ブルー』及びその続編『心とろかすような』より
『マサ、留守番する』
うろ覚えだから多少違うかも蓮見探偵事務所で飼われている元・警察犬の主人公、マサ
ある日蓮見一家は台湾へ3泊4日の旅行へ出かけた為、自宅兼事務所で留守番する事になる
夜明け頃の時間に、事務所裏の玄関先から小さな足音が聞こえたので外へ出ると、
数匹のまだまだ小さい子ウサギが入った段ボールが置かれていた
その子ウサギは、マサの世話をしに来た探偵事務所の所員が保護する
子ウサギはどこに飼われていたのか? だれがここへ連れてきたのか?
疑問を持ったマサは人に気付かれないように注意しながら、町内に住む動物たちから情報収集する気ままに生活する野良猫、近いうちに訓練所へ行く子犬とその母犬…
とある家の軒先で飼われている犬、ハラショウにも子ウサギの事を尋ねる
「ウサギ…どういう動物だっけ? プードルしかわからない」
その家は他にもプードルを飼っているのだが、仕事の鬱憤をハラショウを虐待することで晴らしている
マサはその後更なる聞き込み(?)を続けるうちに、
近くの小学校が最近別の小学校から子ウサギをもらった事を知る
その小学校に訪れるとそこを縄張りとしているカラスから、以前にもウサギを飼っていたのだが、
何者かが深夜にウサギ小屋に侵入し、ウサギを全て惨殺されてしまった事や、
最近、ウサギを段ボールに入れて走っていった小学校低学年くらいの少女がいた事が分かった翌日、マサは再び玄関先に現れた少女と、その子の訪問を察知し待っていた所員と会う
少女は蓮見一家が旅行に行っているのを所員に言われるまでは知らず、子ウサギを置いてったのだ
どうしてここに子ウサギを連れてきたのか
所員が尋ねると、子どもは「また子ウサギが殺されちゃうかと思ったから」と答えた
少女の実家はゲームセンターを経営しており、そこによく来る2人の中学生か高校生が
「近いうちにウサギが」 「また殺す」という会話をしているのを聞いたのだという
ウサギが惨殺された際に蓮見探偵事務所が相談に乗っていた事から、
少女は今度こそ子ウサギを守ろうと思いここへ連れてきたのだ
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486:本当にあった怖い名無し:2012/12/30(日) 01:06:01.38
- 子ウサギと少女の件は判明したが、実はその前夜、
小学校付近にある公園で男性の死体が発見されいたのだが、
被害者の子ども2人が、ゲームセンターでウサギの話をしていた学生だった
不良のような次男が出頭し、事件は早期解決に思えたしかし疑問を持ったマサは、今度は被害者一家周辺に住む動物たちに聞き込みをする
いくつかの証言から「被害者はよく家族に暴力を振るい、長男が家族を守り、次男は反撃していた」と判明
さらに「同窓会で教師になった同級生と喧嘩した」 「深夜に酔ってナイフを持って出かけた」
「その後帰宅するものの、鍵を無くしてしまい軒先で怒号を上げて暴れてた」事も分かるマサは深夜の小学校へ行き、あのカラスに話し始めた
少女が聞いていた会話は全体の一部分であり、本当は「あの学校に近いうちにウサギが来る」
「それでは父親はまた殺すだろう」という意味であった
つまり学生たちの父親は同窓会で教師と喧嘩になった後、嫌がらせでウサギを殺したのだ
そして新たにウサギが来たことを知った父親は再び学校へ侵入するが、
少女が先に蓮見事務所へウサギを運んだ後であり断念
その帰り道、公園内で父親を止めに来た我が子である学生たちに暴力を振るうが、
何かのはずみで父親にナイフが刺さり死亡する
恐らく長男が刺してしまい、次男が自ら身代わりとして出頭したのだろう
優しい兄弟なのだから、長男は後々出頭するであろうとマサは話す
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487 :本当にあった怖い名無し:2012/12/30(日) 01:21:44.60
- 最後にマサは「その父親が以前にウサギ小屋に忍び込んだ際に、
小屋の中に落とした鍵を持っているのだろう?」とカラスに言う
マサの予想通り、光るものが好きなカラスは鍵を持っていた
「汚らわしい鍵はいらない」と鍵を捨て、
「何故人間は殺されるとわかっているのに、外でウサギを飼うのか?」マサは近所の動物たちの様子を見ながら帰路に着く
最後にハラショウに会いに行き、自分の愚かさにショックを受けた
ハラショウは物言わぬ骸になっていた
マサが子ウサギや殺人事件を調べている間に、ハラショウは絶食状態での虐待を受け、
昼頃に小さな事で腹を立てた飼い主に腹を蹴られ絶命したのだ
悲しみの中、家へと向かうマサは夜空に光る一つの星を見上げ、
「あれはハラショウなのか? 誰にも届かない高いところへ登ってほしい」と願いつつ、
旅行から帰ってきた蓮見一家に迎えられて終わり以前にウサギの虐殺があったから子ウサギを守れてよかった…と思っていたら、
虐待によるハラショウ死亡の流れが後味悪い
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489 :本当にあった怖い名無し:2012/12/30(日) 09:32:39.16
- なんかよくわかんない文章だな
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491 :本当にあった怖い名無し:2012/12/30(日) 11:20:04.39
- >>487
うろ覚えだけど、ハラショウは「俺は馬鹿だから、飼い主に殴られるのは仕方ない」って
自分の状態を諦めてるし、虐待飼い主を慕ってるらしき描写があるんだよねプードルは凄い可愛がられてて、又プードル自身もハラショウを軽蔑っつーか、
歯牙にもかけない感じで鼻持ちならないのが伝わってくるマサはそんなハラショウを助けたくて、ある日散歩の道筋をわざと変えて、
自分の飼い主にハラショウが虐待されてる状態を見せる
飼い主一家はマサの気持ちに気付いてくれて、一生懸命ハラショウを助ける為に力を尽くしてくれるんだけど、
虐待飼い主に「越権行為だ」とか言われて、何も手出し出来ない状態に追い込まれる
それでも虐待飼い主の目を盗んでご飯をあげに行ったり
(捨てられた挙げ句「家の犬に勝手に毒餌をあげる奴がいる!」と吹聴される)
マサは首輪を外したりして逃がそうとするんだけど、ハラショウ自身が逃げなかったり、
逃げても戻って来てしまい、頑丈な首輪と鎖に換えられてしまう
最後にハラショウが死んだ後、気落ちしたマサが家に帰ると
「どうしたのマサ?元気無いね」
「疲れたのかな、病気かな?」
とか自分を心配してくれる飼い主一家マサは俺にはこんなに優しい飼い主一家が居てくれるのに、
何故ハラショウはあんな目に遭わなければならなかったのか、
せめてハラショウが今は安らかでいてくれる様にと星に願うんじゃなかったっけ
ハラショウの死亡フラグ立ちまくりなのと、
マサや飼い主一家の救済が悉く打ち砕かれる様が辛くて読み進めてくのがキツかった…
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501 :本当にあった怖い名無し:2012/12/30(日) 19:21:12.66
- >>491
なんかすごい悲しくなった
もう後味悪いっていうかそんなもんじゃない
かわいそうで悲しい