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543本当にあった怖い名無し:2013/05/08(水) 23:12:51.11
小説「お母さまとロシアのスープ」

第二次大戦後の中国に住んでいる母親と双子の娘。
父親は日本の軍人で化学兵器などの実験をしていたのだが、
終戦したので日本へ帰ってしまったのだった。

母親は家具などを売って細々と生活を続けていたが、
売る家具もなくなった母親は村の老婆の奨めで売春婦となる。
丁度、その時期はロシアから兵隊が多く来ており、
母親は「仕事の間は絶対に家の中に入らないように」と双子を外に出し、
兵隊相手に身体を売っていた。

ある日、いつものように外で遊んでいた双子は言いつけを破って家の中に入ってしまう。
寝室から知らない男性と泣くような母親の声が聞こえ、
双子は寝室のドアを少しだけ開けて中を覗き込む。
男性はそんな双子の視線に気付き、双子にも手を出そうとドアを開ける。
双子の姿を見た瞬間、兵隊は驚いて腰を抜かす。
双子は首から下が一つに繋がっており、ひとつの体に顔が二つある状態だったのだ。
パニック状態になる男性に近寄る母親・・・。
その日の双子の夕食は珍しく肉が入っているスープだった。


546本当にあった怖い名無し:2013/05/09(木) 00:23:01.69
>>543
荻原浩『押入れのちよ』 内に収録されている話だな
父親は一年前に死亡したんじゃなかったか?

少しばかり補足

男性(若いロシア兵)が双子の姿を見た後、
母親は双子に「寝室の外にいるように」と寝室から追い出す
双子が寝室の外に出た後、何回も鉄の棒で『何か』を叩く音と、
「神様」という男性の声を双子が聞こえてきた

音が止んだ後、部屋から出てきた母親は双子に
「ご飯を作るから納屋にいるように」(いつも来客があった際に、双子は納屋に隠れてる)と言いつける
双子が納屋に入っていると、料理の匂いがしてくる
そして母親が「ごはん出来たわよ」と呼んできたので家に入ると、
いつもは野菜しか入ってないスープに肉が入っていた
「若い兵士は道に迷ってたので道を教えたら、御礼をもらったの」と母親
双子は「この肉が、あの兵士さんからの御礼でもらった物なんだ」と思ってる

・父親が働いていた所で研究されていた化学兵器は枯葉剤で、
 実験中の事故で周辺の農家の家畜が奇形を生むようになったから、
 父親はその職場を辞めてる
・最後のあたりの母親の話から、双子がひとつの体に顔が二つある状態になったのは
 枯葉剤の影響があるような雰囲気

双子の目線で書かれてて、直接的に「母が売春してる」とか「スープに入ってる肉の正体」とかは
双子はわかってないけど、読者には分かる文章になってるのがな…

 

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