さらば山中(玉井雪雄)
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783:本当にあった怖い名無し:2013/11/10(日) 10:50:22.03
- 20年くらい前に青年誌で読んだ短編漫画「さらば山中」
 検索したら玉井雪雄のデビュー作らしい冴えない中年サラリーマンの主人公・山中が会社の命令で 
 10歳前後の東南アジア系の少年を預かることになる(報酬つきだったと思う)
 少年は不細工で小汚いが無邪気な子で、胸や腹に謎の手術の跡がある
 最初は面倒くさがっていた山中だが、一緒に過ごすうちに情が湧いてくるやがて会社の使いの男達が少年を迎えに現れ、彼が闇で買われてきた子で 
 社長の心臓移植のドナーとして殺される予定であることをを山中に明かす
 あの身体の手術痕は過去すでに複数の臓器を取られた跡だった何も知らない少年はニコニコ笑いながら男達に着いて行こうとするが、 
 山中はとっさに少年の手を引いて一目散に走り出す
 無我夢中で逃げながら山中は家族や友人や会社に心の中で別れを告げ、
 今日までの自分自身にも別れを告げる(これが作品タイトル)後日、どこかの街の工事現場で働く山中が休憩時間に 
 少年と並んで元気に弁当を食っているシーンで話は終わるいい話といえばいい話なんだけど二人の行く末を考えると憂鬱になる 



