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182本当にあった怖い名無し:2013/12/25(水) 22:14:53.13
三浦綾子の短編「奈落の声」
手元にないので詳細は違うかもしれません。

旅芸一座の座長の子K。
父は酒・浮気・暴言暴力の最低男で、母はそんな夫に耐えられずKを置いて出ていった。

旅芸ゆえKは次々に小学校を転校させられ、行く先々でいじめに遭っていたのだが、
新しい転校先ではある女性教師に親切にしてもらい、その先生を大好きになる。
家庭訪問に来た先生に父は「ガキをたぶらかしやがって!」と罵倒。
Kはショックで家から逃走。

Kは舞台で貰ったおひねりを持っており、
それで先生にお詫びとして素敵なブラウスをプレゼントしようと洋品店に入るが、
店番は居眠りをしていて、会計したくてもできない。
そのとき、外から「Kを捕まえろ!」と父の声が聞こえ、
Kは咄嗟にブラウスを持ったまま店から逃げてしまう。

結局は警官に見つかり、服を万引きしたと疑われるK。
そこに父と先生も登場。父はKをひどくなじった。
『違う!僕は買うつもりだった。泥棒じゃないんだ!』と心の中で叫ぶK。
すると先生は
「お父さん、あんまり酷い言い方です!Kちゃんは本当はとても良い子なのに!
 あなたみたいな人が父親なら、誰だって泥棒になりますわ!!」

唯一信頼していた先生にすら泥棒呼ばわりされ奈落の底に落ちたKは、
父に引きずられながら、「おかあさん!おかあさぁーん!!」と泣き続けるのだった…。

三浦綾子の短編集「病めるときも」に収録されていて、
他の話も後味が悪いものばかりです。


185本当にあった怖い名無し:2013/12/26(木) 10:13:15.03
>>182
泥棒呼ばわりっていうけど、事象だけを見れば泥棒以外の何者でもないからなあ…
読者はある意味神の視点にいるから可哀想思えるけどさ。

 

病めるときも (角川文庫)
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三浦綾子全集〈第4巻〉
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