ホーム » 小説 » 小説/は行 » ビアンカの手(シオドア・スタージョン)

3461/4:2014/01/02(木) 11:07:29.50
シオドア・スタージョン「手」

田舎町の食料雑貨店で働く青年は
ある日、母親に連れられた白痴娘の手に魅せられた。
娘はデブスで汚ならしかったが、手は形よく雪のように白く桜草のようにピンク色だった。
店主に訊ねると、あれはビアンカ、一緒にいるのはビアンカの母親、名前などない。
ただのビアンカの母親。白痴を生んだので亭主に逃げられ、町外れのあばら家に住んでいる。
と言われた。

白痴娘が食料雑貨店のカウンターに美しい手を置いた時、
青年は手が自分を観察していると思った。
ビアンカの手はいつも、蜘蛛のように物の上を這いまわるか、
内緒話か身繕いのように指を絡ませ合っている。


3472/4:2014/01/02(木) 11:11:35.32
今まで美や詩情や愛に感動した事もなく、手フェチでもなく
単純に生きてきた青年はビアンカの母親のあばら家に間借りした。
田舎町では面白おかしく噂になったが、
食料雑貨店の店主が、それがどうした給料分働いてくれりゃこっちは文句なんかあるもんか、
と言ったので噂は止んだ。

青年が美しい手をよく見ようと焦ってビアンカの腕を掴むとビアンカは暴れ、
その後手はスカートの襞に隠れっぱなしだった。
手の怒りが解けて青年に姿を見せてくれた頃、
青年はビアンカの母親にビアンカへの結婚を申し込んだ。
ビアンカの母親は驚き呆れたが、青年の剣幕を怖れて、勝手にしろと許可を与えた。


348 3/4:2014/01/02(木) 11:14:58.66
(青年が母娘の寝室に押し入り、思い詰めたような顔で手を後ろで組んでいるので、
 拒否すれば隠し持った武器で殺されると思った)

青年の部屋が若夫婦の寝室になった。
青年は家具や化粧品を買い込み、
手の付属品であるビアンカをこざっぱりと清潔にしてやった。
手にもハンドクリームや爪やすりを与え、手自身に好きに身繕いさせてやった。

新婚初夜、青年はビアンカの隣に横たわった。
夜闇の中、ビアンカの美しい手が青年の喉を優しく撫でた。

翌朝、青年の絞殺死体が発見された。
ビアンカの母親はビアンカが犯人だと主張して絞首刑になった。
ビアンカは施設に収容された。


349 4/4:2014/01/02(木) 11:18:13.46
手をビアンカに寄生した異種の生物のように書いているけど正体がわからないし、
ビアンカ本人・手・母親のどれが犯人かわからないのが後味悪い。
手の正体というか、単純だが一見正常に見える青年が白痴娘の手に魅せられた時点で、
青年がもともと異常だったんじゃね?とモヤモヤする。

 

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