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5151/2:2014/01/09(木) 10:38:04.16
星新一の初期短編

とある惑星の住人には尻尾があり、尻尾の動かし方で意思や敬意を表していた。
ある日地球の宇宙船が着陸したので、王は、神が舞い降りた!歓待せねば!と
部下に命じて急拵えの神殿を作らせ地球人を案内させる。
でも地球人には尻尾がないので、意思の疎通ができないしこちらの敬意も表せない。
王が頭を抱えた時、地球の宇宙船がもう一台着陸した。
神をどう歓待すべきか、王の命令を待つ部下に命じて
二人目の地球人も神殿に案内させ、王はこっそり神殿を覗いた。

しばらくして王は部下に神々の作法を教え、驚く部下に、
神々の作法が我々卑しい生き物と違うのは当たり前、と促す。


5162/2:2014/01/09(木) 10:40:52.71
部下は大声をあげて神殿になだれ込み、二人の地球人を殴打した。
血を流して動かなくなった地球人を見た王は、
神は我々の歓待を大層喜ばれた、と部下を誉めた。

王は子孫に宛てて神の歓待方法を書き残した。
…二柱の神々は互いに大声を浴びせ合い胸ぐらを掴み合い殴り合った。
…尻尾という醜い器官を持たぬ高貴な神々の高貴な礼儀作法である。

実は、二人の地球人はこんな事を叫びあっていた。
「貴様は(ライバル)国の宇宙飛行士!貴様に先に戻られては世紀の大発見が台無しだ!
 宇宙開発は我が国がリードするのだ!」

 

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