ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その147 » GUNSLINGER GIRL/第10・11話「パスタの国の王子様」(相田裕)

643本当にあった怖い名無し:2014/02/13(木) 22:42:39.68
漫画「ガンスリンガーガール」の第10・11話「パスタの国の王子様」が後味悪い。

場所はイタリア。たぶん現代。
福祉公社と呼ばれる福祉団体は、重い障害で親に見捨てられたり、
親が殺され自らも重傷を負った少女を引き取っている。

ただ福祉団体というのは表向きの姿。
実は引き取った少女は身体の欠損している部分を義体で補い、
薬で「条件付け」と呼ばれる洗脳を施して
要人暗殺やテロリスト(レジスタンス)殲滅に使っている。

少女1人につき担当官の男が1人つく。
このペアを「フラテッロ(兄妹)」と呼ぶ。
「条件付け」によって少女は「兄」に恋心や憧れを抱き、従順になる。

10・11話はある一組のフラテッロの話。
「妹」の少女は、親に保険金をかけられ、事故を装い、親の車に引かれて重傷を負った。
しかし福祉公社に引き取られ、義体を与えられて一命を取り留める。
少女の「兄」になるのは内務省の治安機関をクビにされ、福祉公社に拾われた男だった。

男は、条件付けの注射のとき少女の気を紛らわせようと語り始める。
「むかしむかしあるところにパスタの国がありました…」
少女はこの話を気に入り、注射の度に男に続きをせがんだ。
しかし、この話は男の作り話だったため、男一人ではネタもすぐ尽きてしまう。
男は同僚に頼み、一緒におとぎ話の続きを考え、少女に語り続けた。
そうしているうちに少女と男、同僚たちの間に絆が芽生えていった。
物語はパスタ王子がピッツァ姫を助けて終わり、
少女の義体も戦闘用に改装され訓練も順調に進んでいた。

ある日、少女と男が射撃訓練をしていると、
同僚の女性が話しかけてきた。女性の顔には酷いあざがあった。
どうやら上司と格闘技訓練をしているときについたらしい。
どちらかというと頭脳派の彼女だが、
「鍛えていて損はないでしょ?力は可能性なの」と笑った。


644本当にあった怖い名無し:2014/02/13(木) 22:43:17.86
また別の日仲間内でナイフを持ち出したケンカが起こり、
止めた少女は怪我をしてしまう。(義体なのでいくらでも直せる)
少女の「可能性を試してみたかったの」という呟きを聞き、
男は「良くやった」と少女の頭をなでた。

少女の怪我が治った後、ケンカを起こした二人は花束を持って少女に謝ろうとする。
しかし、彼女はなんのことだか分からないようだった。
それどころか、あんなに気に入っていたパスタ国のおとぎ話も全て忘れていた。

これは条件付けの副作用であり、
試験型の義体である少女に初めて副作用が現れた結果だった。
いくらおとぎ話を話しても、愛情を与えても全てを忘れてしまう少女に
男は次第にきつく接するようになっていく。
少女には男がきつくあたる理由が分からないが、泣きながら言うことをきいている。

月日はたち、
「そして、今ではあの子に物語を聞かせることもなくなった。
 あの頃してやった事全てが無駄とは思いたくないが、
 彼女はもうあの物語を覚えてはいない」
という男の独白で終わり。

親に殺されかけてせっかく助かったのに、
パートナーに冷たくされる少女が可哀想だった。
でも男のやりきれない気持ちも分かるからなんとも言えない。
少女が条件付けをする度に全部忘れてしまうのが唯一の救い。

 

GUNSLINGER GIRL 2 (電撃コミックス)
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