或る「小倉日記」伝 (松本清張)
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575 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/01/10 00:42
- 松本清張「或る小倉日記伝」のあらすじです
昭和の初め頃の九州、小倉が舞台。
おそらく脳性麻痺だろうと思われる青年とその母親(美人)が主な登場人物。
青年は見た目こそアレだが、実は頭脳明晰。
でも時代背景もあり、周囲は彼に対して無理解であった。
それを不憫に思う母親。
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576 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:04/01/10 00:56
- やがて彼は、明治期に小倉に軍医として赴任していた
森鴎外の足跡をたどることに熱中する。
鴎外は日記をつけていたのだが、小倉時代の分が失われていた。
彼はそれを補完する作業に生涯を賭けたのである。
献身的に支える母親。しかし、戦争が激化し物資が不足する中、
体の不自由な彼は病気になり死んでしまう。
残された母親は、彼の残した山のような資料を
大事に持ったまま親戚に引き取られる。戦後、鴎外の小倉日記が発見され、彼の努力は
水泡に帰した。という筋。
青年が鴎外の著作に惹かれて行く過程や、
母親の愛情が、地味ながら詩情豊かに
描かれている。