ホーム » 小説 » 小説/あ行 » 今はもういないあたしへ…(新井素子)

67 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:05/01/29 14:39:00
新井素子の小説『今はもういないあたしへ……』が後味最悪だった

昏睡状態から目覚める主人公。大事故で生死の境をさまよったのだと説明される。
入院生活の合間合間にみる妙な夢。
その中では事故当時とおぼしき(゚д゚)グローな記憶(どんなに手当してもまず助かりそうにない惨状になる)と、
水槽の中でひたすら育っていく『自分』の記憶が混ざりながら再現されている。
そしてその記憶が混ざりあう。
事故でずたずたになった『自分』の脳が水槽で育ち続けていた『自分』の体に移される。
目覚めたときから原因不明の非現実感になやまされていた主人公。なんだかんだあってことの真相に気づく。
事故で自分はほとんど死んでいた(最初にみた夢では事故で死んだ『自分』が三途の川を案内人や
おばあちゃんに導かれて渡ろうとしていた)のだが、
この病院で作られたクローンの体に奇跡的に無傷だった脳だけを移植されて
(夢の続きでは、結局事故で死んだはずの魂が現世に引き戻され、クローンの魂が代わりに川を渡っていく)
昏睡から目覚めたのだ。


68 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:05/01/29 14:41:30
怒りに萌える主人公(このあたりの『怒り』の要約は難しい。でもそれが新井素子クオリティなので
一度読んでみてください。とりあえず『あたしの命はおもちゃじゃない!』みたいなものかと)。
夢の中にあった手術室の風景を捜し求めて病院をうろつきまわる。
そして見つけた部屋をたどりながら進むと、水槽の中に大量のクローンを並べた大部屋へいきつく。
その場にいた研究員へ不自然な命を与えられた怒りと命をもてあそぶ者への憎しみを叩きつける主人公。
口論が加熱し、かっとなった彼女は研究員を突き飛ばす。
突き飛ばされた研究員は気絶、衝突した水槽が割れて一体のクローンが倒れてくる。
少女の姿をしたそれは声をかける間もなく絶命する。
生まれてもいない命を壊してしまったという良心の呵責に発狂しかけた主人公、ガラスの破片で自分の首筋を掻き切る。

死後の世界。
自分を迎えにくるべきひとは来ない。クローンが全てのことを引き受けてしまったからだ。
三途の川を眺めて泣き出す主人公。涙が川をつくって支流になる。それでも、誰も来ない。
『ここにいるのは、あたし一人――。』

うまく要約できない。
とにかく、一人きりで永遠に過ごすっていうラストに震えがきた。


74 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:05/01/29 17:10:08
星gふぁみとめたという理由で読んでみたいのだが
新井素子の本ってあんまり売ってないような気がする
みたことがないですよ・・・

88 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:05/01/29 23:31:28
>>74
昔、私が中学生の頃はコバルト文庫から出てたけど・・
星氏が期待したようなSF書きにはなれなかったと思う。

『今はもういない~』は、
一人の人間が三途の川を渡れるのは一度限り、という命のことわりにのっとると、
臓器パーツ取りの為に作られたクローン人間と主人公は 同一人物 なんで
二人なのに一人分しかあの世へいく権利が無い。
その為、先に死んだクローン人間はちゃんとあの世へ行けたが、
後で死んだ主人公は永遠に三途の川のほとりでさまよう、という・・・
SFにあるまじきオチが私的には許せなくて後味悪かったです。


90 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:05/01/30 00:30:37
>88
挿し木で増やした樹は最初の一本しかあの世に行けないのかとか、遺伝子が
同一の一卵性双生児はどうなるのかとか、クローン牛で別の母体に着床させ
た牛はどうよとか・・・・
突っ込みどこは多い罠。

新井さんは友人の強力な薦めにより読んでみたけど、何か受け付けなかった。
「グリーンレクイエム」は、植物起源の女の子が普通の人間の男の子と恋に
落ちるんだけど、周囲の人が幾ら励ましても支えになろうとしても「私なんて人
間じゃないんだわ」みたいな思いこみで自殺しちゃうし。

「何なのこのバカは!!!」って殴りつけてやりたい主人公の話が多くて
後味悪いったらありゃしねえ。

 

今はもういないあたしへ… (ハヤカワ文庫JA)
今はもういないあたしへ…
(ハヤカワ文庫JA)


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