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770 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/04/30(土) 13:54:54
タイトルは忘れたが、翻訳ものの短編アンソロジーで読んだ小説。

主人公は16歳の少女。でも生まれつき障害者で、手足がうまく動かない。
声は出せない。ベッドから出ることもできない。
皆は親切に接してくれるが、少女は家族の厄介者であると自覚している。
「身体だけ育って、世話が大変になる一方だ」
「この年齢ならとっくに家の手伝いもできるはずなのに」
「結婚して稼ぎ手を家に迎えることもできてるはずなのに」
と親が考えていると思うと、いたたまれない。
実際、父親はかさむ治療費の捻出でクタクタ。
母親も、看護のため、かなりつらい思いを強いられている。
少女はなまじ頭は回ったので、プレッシャーの果てに、ついに
「元はと言えば、一番つらいのは私。こんなに生んだ親に思い知らせたい」
「私がどんなに大切が思い出させてやろう。いっぺん死にかけてやろう」
などと考えるようになってしまう。で、狂言自殺を思いつく。
暖炉に毛布を落とす。火事になるだろうが、自分はベッドの端にいてなるべく火から遠ざかる。
治療用のボンベを使って酸素は大丈夫。
大事になる前に、親が駆けつけ、助けてくれるはず。
涙を流して、生きてて良かったと思ってくれるはず。
ある夜、少女はわずかに動く手や口など使って、計画を実行に移す。
ところが、毛布が暖炉に完全に落ちる前に火が、燃え移ってきてしまった。
まだ顔につけていないボンベから吹き出す酸素。火の周りは早くなる。
叫びたい彼女。でも声は出せない。
その時、ふと異常を感じたのか、父親が部屋の前を通る。
ドアのスキマから漏れている異様な光。
スキマから、父親はベッドの中で燃えながらもがく娘を見た。
ノブにかかったままの父親の手。その顔には、長年の深い疲労の色。
父親は、別室で眠っている、くたびれ果てた妻のことなど考える。
父親はそのまま娘の部屋のドアを閉めると、
自分の寝室に去っていった。


781 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/04/30(土) 15:06:38
>>770
ハヤカワからでてた「パパとママに殺される」かな?
「イギリス・ミステリ傑作選」の中の一冊だったような・・

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