ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その26 » 食料難

449 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/11(水) 10:45:35
以前、クロアチアだかどこかの
個人アニメ作家が作った後味悪いフィルムを見たことがある。
国情を現す、ブラックユーモアらしい。
絵柄はちょっとゲバゲバみたいに、シンプルでコミカルだったんだけど…

あるところに、かわいいコブタがいた。かわいいだけでなく、歌が上手だった。
その美声は、オペラ歌手さながら。誰もが聞き惚れる。
だが気分よく歌っていると、主人が来て、とさつしようとする。
食料難だった。いくら歌がうまくても、ブタはブタなのだ。
コブタは逃げ出す。ただ、歌い続けたくて。
町に出る。街角で歌って、日々の身銭を稼ぐ日々。
だが、歌をほめてくれるホームレス仲間(?)も、油断すると食おうとしてくる。
コブタは逃げた。そのうち、評判を聞いて、市長が挨拶にくる。
ひのき舞台。コブタは、存分に歌った。満場の拍手。市長の表彰状。


450 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/11(水) 10:46:59
つづき
だが次の瞬間、市長の手に握られていたのは、ナイフとフォークだった。
コブタは逃げた。とぼとぼ歩いていると、美しいバイオリンの音が。
やせこけて、貧しそうな、だがきれいな瞳の青年の演奏だった。
感激したコブタは、バイオリンに合わせて歌い始める。
青年も、やさしくコブタを見、その才能をたたえた。
素晴らしい演奏。誰も観客はいないが、最高の音楽が生まれる。
コブタは楽しい時を過ごし、青年と行く決心をした。
歌い、奏でながら去っていく二人。ステキな旅の始まりだ。

…と、とぎれる音楽。しばしの沈黙。
戻ってくる青年。
満足そうな表情。満腹らしく、出っ張ったおなか。
鼻歌を歌いながら、歩き出す青年。   幕。

オペラとバイオリンは、本物の演奏を使ってて凄くきれいで、
オチの手前までは見てて本当にハッピーな気分だったので、
後味悪さもすごかった。


455 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/11(水) 13:32:53
>>450
こぶた…。・゜・(つД`)・゜・。

456 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/11(水) 13:42:41
>450
食うなよ! とは思うが「食糧難」の一言が重いな。
じぶんが明日をもしれぬほど空腹だった時、その愛くるしいこぶたを食わずに
いられるかというと全く自信ないわけで。
食っちゃったやつの心情も理解できるだけに後味悪ぃ。

463 名前:449 投稿日:2005/05/11(水) 16:51:55
>>455
コブタのために泣いてくれてありがと~
・゜・(つД`)・゜・。・゜・(´Дと)・゜・。
私もたまらんかったです。

クロアチアかモルジブかの作品集だったんだけど、ショックなのは
向こうのヒトが見るとき、このオチはあくまで
「そりゃそうだよな、HA、HA、HA」という反応を期待してると言うこと。
この他にも、

刑務所に入れられた孤独な男が、窓の外に咲いた
一輪の花だけを友に過ごし、何年もたって出所するとき、
悲しみも喜びも共にしてきたその花を
踏みつぶして行く、というのもありました。

でもそれは、彼の新たな旅立ちを祝福するラストらしい。
お国柄の違いからくる後味悪さは、
その人たちに何も悪意がないらしいのが加わって、
何とも言えないものがある。


466 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/11(水) 17:04:20
>>463
モルディブはイスラム教で豚を食べないから
クロアチアの作品なのかなぁ。
悲惨な内戦の経験が反映されたブラックユーモア?
そう思うと更に後味悪いね

後味悪い
(後味悪ければクリック)
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