妖子(池田理代子)

444 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/24(火) 00:26:20
昨日の報道特集(産院で取り違えられ男)見て思い出しちゃったよ。
昔のマンガで「妖子」っていうやつ。絵担当がベルばらの池田理代子。

社会の底辺の辛酸を味わい付くし、やさぐれて悪行三昧に生きてきた女囚が
処刑されることになった。
しかし絶望し世間を呪うその女囚の前に、人ならざる存在が現れる。
それにあえて名をつけるなら悪魔か。それを恐れるどころか嬉々として迎え入れる女囚。
そして処刑の前日。女囚は自分の胎内に新たな生命が宿っていることを周囲に告げる。
処刑は延期されるが、看守も周りも彼女がどうやって妊娠したのかと不気味がる。
産まれてくる子供に罪はないので、死刑囚の子供と後々ばれないように外部の産院で
出産させることになった。しかしそこで女囚はその産院に火をつけ、近所にあった別の
産院に担ぎこまれるように仕組む。そこでは元華族の奥様が女児を出産したばかりだった。
奥様のための特別室に忍びこみ、先ほど産んだばかりの我が子とその奥様の子供をすりかえる。
こうして、実は女囚の子でありながら金持ちの娘として育つことになった娘の名は妖子という。
十数年後。真実を何もしらずに育った妖子とその両親だったが、かかりつけの医師が妖子の正体に
気付き、なおかつ本当の娘を探し出してしまう。
本当の娘を引き取った途端、何も知らない妖子に冷たく当たる両親。そればかりか、
妖子を密かに殺してしまおうとする。それを察知した妖子は巧みに本当の娘と入れ替わり、
両親が本当の娘の方を毒殺してしまうように仕組む。
こうして邪魔者を手を汚すことなく排除した妖子は、それからも金持ちの令嬢として
暮らしていくのであった…。

原作担当が「悪魔の花嫁」の原作もやっていた池田悦子なので、話のノリが大体似てます。
人々の汚い思惑が交錯してドロドロとしてます。
こういう話のノリなのでしょうがないといえばしょうがないのですが、十数年間我が子と育てた娘を、
実の子じゃなかった死刑囚の子だったからと、あっさり毒殺しようと企む金持ち夫妻に
モニョって後味悪いです。
実際の産院取り違え男性のご家族では、戸惑いつつも真実と向き合い、
家族としてやってただけによけい。

 

妖子 (1) (中公文庫―コミック版)
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(中公文庫―コミック版)
妖子 (2) (中公文庫―コミック版)
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