秘密(東野圭吾)

79 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/08(金) 20:56:19
さんざん既出と思うが東野圭吾の「秘密」(小説の方ね)
小説、映画、漫画、ドラマと数あるフィクション者の中でこれほど後味悪い
作品は無いと思うよ。

妻と娘がバスで交通事故に遭う。奇跡的に娘は助かるがなんと中身は妻だった。
小学生の娘(モナミ)に35歳の妻(ナオコ)の魂が宿っているのは主人公(平介)と妻の秘密にした。
ナオコは夫のことを「お父さん」と呼ぶことになる。それでもナオコは平介の妻としての自分を大事にし、
結婚指輪をテディベアのぬいぐるみに埋め込み毎日のように抱いて寝る。
ナオコはとりあえずモナミとして中学、高校と生きる。自分が青春時代にしてこなかった勉強や
クラブ活動に一生懸命になる。モナミはかわいかったので男にももてた。
平介は若さを取り戻したナオコに嫉妬し、次第に仲はギクシャクしてくる。
ある日平介はナオコを妻として扱うことを諦めて「モナミ」と呼んだ。
その時からモナミの体には次第にモナミ自身の魂が現われ始める。
そのことでナオコと平介の仲は回復していくがナオコは自分がもうすぐ消えることを悟る。
そして完全にナオコは消えて、10年の月日が過ぎる。


80 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/08(金) 21:21:33
今日はモナミの結婚式の日である。
平介は式に行く途中で知り合いの金物屋の所へ行った。
そこの主人は平介とナオコの仲人をした人でもあり結婚指輪を製作してくれた人でもある。
そして主人からモナミがその時の指輪を持ってここに来て、
その指輪を元にして指輪を作って欲しいとお願いに来た聞かされる。
そこで平介は気付く。ナオコは消えてなんかいない。まだモナミの中にいる、と。
あの時モナミが現れ始めたこととか全て演技で、平介がモナミをモナミとして扱うことを
決心したあのときにナオコも自分を捨てることを決心したのだ、と。
急いで平介は式場に走る、そこには花嫁衣裳に身を包んだ綺麗なモナミがいた。
そして平介は悟った。今ここでモナミに問い詰めても知らないふりをするだろう。
ナオコの決心を揺るがすことはしたくない。いや、今更揺らぐはずもなかった。
ナオコは平介への想いを封じ込め、10年もの間生きてきたのだから。
平介「なあ、ドラマとかでやるアレ、新郎を父親が殴るってのやらせてくれないか?」
新郎「エッ、これから記念写真の撮影とかあるんですが・・仕方ない、こんな綺麗な 
   嫁さん頂くんですがどうぞ1発打ちこんで下さい。」
平介「いや、2発だ。大事な一人娘の分と・・・もう1人だ・・」
新郎「えっ?もう1人?」
平介「いいから、何も聞くな」
しかし拳を振り上げたところで平介はうずくまって泣いてしまった。

81 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/08(金) 21:23:29
駄文でごめん。
おおまかなあらすじしか書いてないのでピンとこないかも
原作は素晴らしい作品なのでぜひ読んでみて下さい

82 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/08(金) 21:36:08
いえいえ、上々でしたよ。

確かに後味は悪いんだけど、男女間の愛憎とかそんな感じの
フィクションドラマとしては秀逸だなと思いますた。


84 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/08(金) 21:53:32
しかし、ナオコがモナミのふりをするのはいいとして
なんで結婚までしたんだろう。
平介をまだ思ってるなら、そのまま独り身でいてもいいじゃん。
もし自分がまだ「ナオコ」でいることが平介にバレたら、
平介は自分の妻が他の男と結婚するのを
目の前で見せつけられることになるんだし。
結局この女、うまいことやって若い男を手に入れたかったんじゃないの
…と、無理矢理後味を悪くしてみる。

85 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/08(金) 22:09:04
平介自身がモナミの中にナオコがいることで妻を裏切ることが出来ず再婚の話やら
を一切断ってきた。そういうのをナオコは分かってたし、世間的にはモナミで夫の前だけ
妻として振舞ってお互い愛し合うってのももう無理なんだなあってのが
お互いわかってるような感じもあった。
とりあえず細かい心理描写や背景や様々な登場人物達のエピソード等を
ものすごくはしょってるからちょい伝わりにくいと思う。
原作読んだ後の余韻というか後味の悪さはとにかくすごかったです。

87 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/07/08(金) 22:14:06
>>84
自分はまさにそういう解釈で読んだ。
女は怖いなーと。
ネットで他のいろんな解釈を知って面白かった。

 

秘密 (文春文庫)
秘密 (文春文庫)
秘密 [DVD]
秘密 [DVD]