ゴーストハント(いなだ詩穂)

609 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/08/04(木) 15:57:02
自分もえびすネタ思い出したので書いてみる。

ライトノベルが原作の、心霊退治屋稼業みたいなシリーズのうちの一編。
主人公は女子学生。バイトで心霊現象を科学的に記録する事務所にお勤め。
(サーモスタット、レーダー、ビデオカメラ駆使しまくり)
事務所の関係者以外にも、以前の仕事で知り合ってそのまま事務所に居座っている面子もあり。
TV出演多しの美少女霊能者、ケバい巫女、長髪ベーシストの坊主、関西弁の外人神父と
宗派を超えてキャラ立ちまくりのオールスター揃い。
そこに持ちこまれた新たなお仕事は、北陸で料亭を営むご家族さんから。
なんでも代替わりのたびに変死が多く、先日も先代がなくなってから家に妙なことが続くとか。
今でもご健在のお祖母さん曰く、先々代が亡くなった時も一族のほとんどが変死してしまった
ことを覚えている。今回もそんなことになるのではと恐れての依頼だった。
しかし調査は難航する。事務所の所長(バイトの女子学生と同年代だが所長)が
到着そうそうに動物霊に憑かれて昏睡状態で戦力外。料亭経営者家族の子供たちは
何かに操られているのか、こそこそと動き回り不気味この上ない。家族の車に細工したりもする。
大人の家族の何人かも取り憑かれているのか、怒りっぽくなったりと言動がおかしい。
しまいには包丁持って暴れ出したり、人目のない場所で家族を突き落としたりもする。
(突き落とされた家族は死亡)なんとか憑いているものを払おうとするが対処療法にしかならず、
一度払ってもまた別のが憑くといった具合だった。


610 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/08/04(木) 15:59:02
なんとか大元の因縁を探ろうとするが、土地の伝承を探っても、行者が村人に殺されたり、
駆け落ちしようとした男女が死んじゃったりとかの話がごろごろしていて心当たりがありすぎる状態。
結局、地元の図書館を駆使して調べた結果、一連の怪異はこの家系に祟っているのではなく、
(過去帳を調べたら、数代前までは普通の死亡率)料亭の立っている場所に越してきたからこそだった。
料亭の立っている場所の近くには入り江と小さな社があるのだが、その入り江には様々なものが流れ着き、
それらをおこぶさま(=えびす)として祀っているのだが、その祀りかたにご不満があるようで、
代替わりのたびに『自分の祭祀はどうなっとるんじゃゴルァ』と祟りまくっていたらしい。
祀るも何も本来の祭祀者一族は絶えており、その跡地に料亭経営者一族の先祖が越してきただけなのだが。
ここまでわかったところで、昏睡状態で戦力外だった所長さまが復帰する。
動物霊ごときに取り憑かれていたことにひどくプライドが傷つけられた様子。
結局、女子学生との売り言葉に買い言葉の末、ケタ外れのサイコキネシストだった所長が
(この物語の中では超能力と霊能力はニアイコールなものとされている)
ブチ切れて力技でおこぶさまのエネルギーを消滅させてしまい、ついでに力の使い過ぎで
心臓マヒでぶっ倒れてしばらく入院するハメに。
結局、事態は収拾したものの、先々代の時ほどではなかったとはいえ、
経営者一族の中に少なからぬ死者を出して事件は終わった。

どこがどうというわけではないのだが後味ワルー。最後があっけなかったのでそれもなんだかなーと。
さらにこれティーン向けの少女小説なんだが、こんな民俗学的なこみいった話受けるのかね?
シリーズ中この一編だけ異質な気がした(これ以外の話はコックリさんなど学校を舞台にしたものが多かった)


612 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/08/04(木) 16:35:44
面白かった。
えびす神って、やはりヒルコと関連した漂着神としての連想から
複雑な、後味悪い話になりがちなんかねー。

615 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/08/04(木) 18:03:42
>>610ゴーストハント(悪霊シリーズ)ですね。
結局ラスボス神様かよーみたいな終りかたでしたね。

 

ゴーストハント(8) (講談社コミックスなかよし (1025巻))
ゴーストハント(8)
(講談社コミックスなかよし)
ゴーストハント(9) (講談社コミックスなかよし (1080巻))
ゴーストハント(9)
(講談社コミックスなかよし)