醜い少女(甘詰留太)

552 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/09/07(水) 23:11:33
『醜い少女』

赤子の時に川に捨てられていた主人公の少女は、異形といっていいほど醜かったために、
名前をつけれれることなく、そこら中をたらい回しにされた挙句見世物小屋に売られてしまう。
見世物小屋に来た人は、少女の余りの醜さに驚きと嘲笑を浴びせ、
自分の容姿が少女に比べればまともであることに満足して帰っていく。
やがて少女は稼ぎ頭になっていった。

そんな少女に優しい言葉をかけてくれる人は見世物小屋の支配人だけで、少女は支配人に恋をするようになる。
ある晩、物音で目を覚ました少女は、自分と同じ醜い姿をした
血のついた刃物を持った青年と血まみれの支配人の姿を目撃する。
青年は異国の言葉で何か呟くと少女に背を向け、何かを探し出した。
その隙に少女は青年から刃物を奪い取ると、青年を刺し殺す。
その後、少女は支配人の許に駆け寄るがすでに虫の息であった。
支配人の一物が勃っている事に気づいた少女は、支配人とまぐわい、彼の子を宿すことになる。
そして生まれた子供は、とても美しい子供だったらしい…

これだけ読むと、後味のいい話のように感じるかもしれないが、
上の話に1P毎に挿し絵がついていて、

この話が美醜が逆転した世界の話である事がわかるようになっていて、
実は醜いといわれている少女こそ美しく、他の人間が異形の化け物として描かれている。
支配人を殺した青年は少女を助けるつもりで、後ろを向いたのは、
全裸の少女に何か着せるものはないかと探そうとしていたから。
最後の、美しい子供だったという一文を読んだ時、なんともいえない後味の悪さを感じた。
ちなみ、作者は甘詰留太というエロ漫画家で、この人は商業誌でもなんとなく後味の悪い話が多い。

エロ同人の話なんかですまん。そういうのが拙かったらスルーしてくれ。


553 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/09/08(木) 00:01:13
でも、少女もその価値観で生きてるんだからそれなりに幸せそうな気もするけど…
美醜の価値観がそのままで青年と一緒にこっちの世界に帰ってきても
自分がキモくて耐えられなったり、不幸になりそう。

557 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/09/08(木) 09:32:56
>>552
短編小説で似たような話を読んだことがある。
それはエロはないし、ハッピーエンドだったけどね。

醜い姿に生まれたお姫様が皆に虐められて追放されるんだけど
同じように醜い男に出会って幸せになる話。
一番最後に、その姫と男は私たちの基準で見ると絶世の美形であることが明かされる。

なんか、マイナーな話にエロをくっつけて書けば
同人作家になれるのかな~とか思ってしまった。


559 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/09/08(木) 10:45:06
>552,557のは筒井康隆の「イチゴの日」の反対みたいだな
あっちは現代日本でマスコミによりドブスが絶世の美少女アイドルとして育てられ
18歳の誕生日コンサートでドブスであることを明かされるって話