ホーム » 小説 » 児童文学・絵本・昔話 » 花火

333 名前:1/2 投稿日:2006/01/26(木) 22:33:00
小学生のころ読んだ児童書の中にあった一つの話。
当時の私をしばらくの間 (‘A`)ヴァー な気持ちにさせてくれた。
題名や登場人物の名前などの詳細は忘れたので人物名はとりあえずA,Bにしておく。

主人公Aは小学生の男の子。Aの隣の家には同い年の男の子Bが住んでいる。
Bは知的障害者でうまく言葉を話したりすることができない。
夏休みになるとAは毎晩裏の空き地で母親と妹と一緒に花火をしていた。
花火を始めると、Bもやってきて、皆で一緒に花火をするのが日課となっていた。
ある夏の夜、Aが花火をしようと母親と裏の空き地に向かった。
いつもは妹もいっしょに行くのだが、今日は布団の中で寝ているようだったので置いてきた。
裏の空き地につくと、なんと裏の空き地が火事になっていた。
驚くAだが、すでに近所の大人たちが消火活動を始めていて
しばらくして火は完全に消された。
火が消えた後、始めに火事に気がついたというおばさんが
火の前にこの子がいたとBを指差した。Bの手にはマッチが握られていた。
周りの大人たちがお前が火をつけたのか?と騒ぐ中、
Bは何がこったとかよくわかっていないかのようにポカンとしていた。
Aの母親が、大人たちにこの子は障害があって……
と説明をしていると、ちょうどそこにBの父親が帰ってきた。
「何の騒ぎですか」と聞くB父に「お宅の子どもが火事を起こした」
と説明する大人たち。B父はものすごい勢いで近所の人たちに謝った。
これだから障害者は……的な雰囲気になったがなんとかその場はおさまり、
皆それぞれの家へと帰っていった。


334 名前:2/2 投稿日:2006/01/26(木) 22:33:34
その夜の真夜中。Aの隣で寝ていた妹がAを起こした。
「ねえ、Bちゃんが泣いている声がするよ」
妹がこういうので、Aは耳を澄ましたが、聞こえるのは虫の鳴き声だけだった。
AはBの声じゃなくて虫の音だよと妹を諭すのだが、
妹は「でも、Bちゃんの泣く声が聞こえる……」
と、ずっと言っていた。
次の日、妹の様子はなにやらおかしかった。
夜になって親が問いただしてみると、実は昨日の火事を起こしたのは自分であると白状した。
昨日は、母親が忙しく花火を始める時間がいつもより遅くなっていた。
早く花火がしたかった妹は、一人で空き地にいくと、花火を始めた。
花火を始めてしばらくするといつものようにBがやってきた。
しばらく花火で遊んでいたのだが、気が付くと空き地に火が付いていたと言うのである。
怖くなった妹は、Bを残して家へ逃げ帰り、布団の中で震えていたと言うのである。
昨日の夜、妹が虫の音を聞いてBが泣いてると言ったのは
濡れ衣を着せられたBに罪悪感を感じていたからだったのだ。
次の日、Aの親はご近所に家事の真相を話し、頭を下げて回った。

あの火事の日以来、Aたちは花火をしていなかったのだが、
夏休み最後の日、買い置きをしていて残っていた花火をやった。
もちろん、母親も一緒で水をバケツにたくさんたくさん用意してからだ。
しばらくすると、今までのようにBもやってきた。
しかし、Bの後をあわててBの母親が追いかけてきて、Bを慌てて家の中へと連れて行った。

秋になり、Bの家はAたちに何も言わず突然引っ越していった。


336 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/01/26(木) 23:12:36
>秋になり、Bの家はAたちに何も言わず突然引っ越していった。
えええええー引っ越していくのはA家じゃないのか。

つか近所に火事を起こして、他人にぬれぎぬを着せて、
一年も経たない内に同じ場所で花火が出来るA一家が恐ろしい。


後味悪い
(後味悪ければクリック)
読み込み中 ... 読み込み中 ...