SEVEN ROOMS(乙一)
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158 名前:1/2 投稿日:2006/02/06(月) 01:20:07
- 物語の主人公は小学生の少年。あまり仲の良くない姉がいる。 
 ある日、2人は何者かに拉致されてしまう。気付くと、窓1つない狭苦しい部屋に2人一緒に閉じこめられていた。 
 ドアには鍵がかかっており出られない。
 部屋の中にはなぜか汚い水が流れる溝があり、時折、人間の
 バラバラ死体のようなものが流れてきて、それに怯える2人。
 ある時弟は小柄な体を生かし、溝を通って隣の部屋に行く。
 その部屋も自分たちのいる部屋と全く同じ構造で、女性が
 閉じこめられていた。何だかんだで姉弟は、このような部屋が全部で7つあり、 
 それぞれに1人ずつ拉致された女性が閉じこめられている、
 そしてある順番で毎日1人ずつ殺されている(死体は溝に流される)、
 空いた部屋には新しく拉致された女性が補充される、
 というルールが存在することを発見する。翌日は自分たちが殺される番だという日、 
 脱出する方法を考えながら、2人は初めて心を通わせる。
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160 名前:2/2 投稿日:2006/02/06(月) 01:21:07
- 訪れる、2人の殺される日。 
 殺人鬼がチェーンソーを持って部屋に入ってくる。
 姉がタックルを仕掛け、殺人鬼が怯んだ隙に
 弟が外に出てドアに外から鍵をかけてしまう。
 そして、他の部屋に閉じこめられた人たちを救出する。
 姉は救い出せない。
 姉を救い出そうとドアを開けてしまうと、殺人鬼も
 出てきてしまうからだ。
 殺人鬼のチェーンソーのうなる音と、姉の勝利の高笑いが
 ドアの向こうから聞こえてくる。弟は脱出しながら考える。 
 姉はとんでもなく残虐な方法で殺されるだろう。
 全ての計画を狂わせてしまったのだから…と。乙一の「Seven Rooms」。 
 殺人鬼の正体も目的も明らかになっていないうえ、
 最後の後味の悪さと来たら('A`)
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183 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/06(月) 13:28:22
- >>160 
 姉は弟や他の人達を助けるために犠牲になったのか・・・
 よく承諾したなそんな計画
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185 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/06(月) 13:52:36
- >>160 
 去年、劇場公開された「ZOO」の1本として、映画化されてたね、それ。
 「ALWAYS 三丁目の夕日」で、メインの少年役やってた子が主役で、
 必死の良い演技見せてた(汚れた水にはトロロコブ浮かべて撮影したとか…)。
 原作は知らないけど、映画ではみんなが脱出したあと、
 弟は、姉のいる部屋のドアにすがりついて、開けようとするんだよね。
 でも救出された娘の一人がその手を押さえて止める。
 涙ながらに手を放すところが、何ともいえず哀れだったよ。
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196 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/06(月) 18:47:19
- 姉が外に出てドアに鍵をかけて、弟は汚水溝から逃げればいいのにと思った俺は無粋ですかそーですか。
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598 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/12(日) 11:02:00
- 物凄く亀なんだけど、>>158の短編について>>183と>>196の意見が出てたので 
 ずっと前に読んで、姉だけ犠牲になるラストに納得いかなかったのを思い出した。
 全員助かる方法は無いのか考えたんだけど、ことごとく潰されてて
 結局姉と殺人鬼が閉じ込められる方法しか無いんだなって納得して
 と言う事は最初にこのオチを考えたのかも、と思った。
 ややこしい牢の法則やおどろおどろしい殺人鬼の話を作り上げた結果訪れたオチではなく
 最初に決まったオチに向かって、牢や殺人鬼の設定を作っていったのかなと。
 でもそれだと、姉だけ殺されるオチを活かす為に、主人公と姉を仲良くすればよかったのに。
 または仲悪くても、実は深い姉弟愛があったのを盛り上げれば良かったのに。
 (和解の場面も出てくるが、とってつけた感じだった。
 しかもその時の姉の台詞が凄く違和感があったような記憶がある。どうしても思い出せないが。スマソ)
 それでふと思ったんだけど、一番書きたかったのって
 「自分と仲が悪い人が、自分の犠牲になって殺人鬼と密室に閉じ込められる」部分だったのかなと思った。実の姉とまでいかなくても、身近に誰か仲の悪い人がいて、その人への憂さ晴らしで書いた話なのかもって。 
 だから小学生の男の子を主人公にしたのかなと。
 (殺人の対象は全員若い女性なのに、主人公だけが姉と共に閉じ込められた)
 ・本来対象外なのに、巻き込まれてついでに殺されるとこだった
 ・小柄な体を活かして脱出に成功出来た。自分が活躍しなければ全員殺されてた
 という2点で「助かる権利がある」のを正当化している。
 あと、「若い女性を見殺しにして、最も非難されない立場は子供」だから。
 ラストに姉が高笑いしているのは、主人公の罪悪感を減らす為もあるけど
 (殺される苦痛の絶叫だと、主人公も加害者だという感が強まる)
 キライな人だからこそ「こんなになっても笑ってるし」みたいな感情が働いてるんじゃないかと。
 (お互いを大切に思ってた相手なら最期に「逃げてー!」とか主人公に叫ぶのが普通に思う)
 だとしたら作者性格悪い…勝手に想像しただけなんで、乙一ファンの人気分悪かったらゴメン。 
 そういう創作過程があったら面白いし、後味悪いという意見なんで。


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