ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その42 » 見捨てられたら生きていけない

898 名前:1/2 投稿日:2006/03/02(木) 01:11:34
数年前に読んだ、ホラー系少女漫画雑誌に載っていた話。
かなりうろ覚えなので、細部は間違っているかも。

舞台は近未来の日本。戦争か何かで過酷な食糧難に陥り、人々は食べられるものは何でも奪い合って食べるような状況。
主人公の少女は、母親と二人で寄り添うようにして生きている。
母親が結構ドジなので、少女は「私がずっとお母さんの側について守っていこう」と思っている。
ある日食糧の配給があるが、受け取りに行った母親はそれをうっかり落として駄目にしてしまう。
育ち盛りの少女に済まないと思った母親は、少女のペットだったハムスターを殺し、「ハムスター汁」を作る。
母親が嬉々として持ってきた鍋の中身を見て、悲鳴をあげる少女。
しかし、やがて母親の愛を思い知り、ありがたくそれを食べようとする。
その時、見知らぬ男が突然彼女たちの家に上がり込んでくる。
男は食糧を求めてやってきた強盗だった。彼女たちを突き飛ばし、鍋を覗き込んで
「なんだ、しけたネズミ汁かよ。まぁ、食い物には違いないからもらっていくぞ。」
と、憎々しげにせせら笑って去っていく。
「ごめんね、私がしっかりしていないから…」とうなだれる母親。慰める少女。


899 名前:2/2 投稿日:2006/03/02(木) 01:13:01
それから少し経ち、最近母親がどこかへ出掛けていっては肉を調達して帰ってくるようになった。
肉なんて、まっとうな物をまっとうなルートで入手できる訳がない。
母親が何かいかがわしい事をしているのは何となく判るが、それが何なのかは不明だ。
少女はある時、出掛ける母親の後を尾行する事を決める。
裏通りの倉庫の前で、怪しげな男と話をする母親。その顔は、いつものドジで善良な表情とは打って変わって
残忍そうなものになっている。
「これっぽっちの金じゃ、肉は売れねぇな、奥さん」
「吹っ掛けてるんじゃないわよ、そっちも表向きには出来ない商売のくせに」
倉庫の中に吊るされた肉は、形状からして明らかに人間のもの。更に母親は言い放つ。
「うちも、厄介者を抱えてて大変なのよ。まぁ、もう少し肥えたら約束どおりあんたの所に売っぱらってやるけどね」
陰で聞いていた少女は、凍りつく。母親の残忍な言葉に、そして自分への裏切りに…。

男と別れた母親は、ほっと息をついて思う。
(今日も何とか、あの子に食べさせる分は手に入れたわ。
それにしても…誰があんな奴に大事な娘を渡すもんか。
利用するだけ利用したら、あの子と二人でまた別の場所へ逃げよう)
そして、母親が角を曲がった時…半狂乱になった少女が彼女の脳天に向かって、鉄棒を振り下ろしたのだった。

ラストシーン。血まみれになって横たわる母親の死体の隣にうずくまる少女。
「お母さん…お母さんに見捨てられたら私は生きていけないよ…」
そう呟く彼女もまた、間もなく餓死しつつあった…。


916 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/02(木) 13:58:51
>>898
大人の会話を理解できなかった子どもの悲劇だね。
大人はそういう駆け引きを普通にするものなのにね。
母親をなめてるからそういうことになんだよ。
誤解されたまま死んだお母さん、カワイソス

918 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/02(木) 14:48:45
大好きで信じてたからこそ、裏切られたと思い込んで
パニくったんじゃなかろか。
お母さんがかわいそうなのは同意。
あまりにも報われないよね。

919 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/02(木) 15:27:56
ドジっ子母さんがそんなに頭回ると思わなかったのでは。
どっちにしろ後味悪くていい話(このスレ的に)

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