ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その44 » キメィラ(山岸凉子)

535 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/31(金) 01:40:31
山岸涼子の「キメイラ」
女子大に通う事になった主人公。
寮で同室の翔はボーイッシュでかなりかっこいい。
スポーツで鍛え上げた体に惚れ惚れとする子は主人公以外にも多い。
が、当の翔は無愛想で彼女たちの相手は全くせず、ただひたすら万年青の世話をしていた。
また、犬猫にもかなりの愛情をそそいでいた。
街では謎の老人連続殺人事件が話題になっていた。手口から見て犯人は男らしい。
翔はかなり体を鍛えていてなかなか優秀な記録も出しているのだが、
公式試合に出る事を頑なに拒み続けている。
彼女に熱をあげているコーチは思い余って彼女を殴ったりもする。
翌日、生徒用のシャワー室でコーチが死体で発見された。全裸で。
男の手口と思われたが、鍛えている翔ならばできるかもしれないし、
前日にトラブルがあったからと翔は疑われるが、証拠不十分で逮捕を免れる。

生理用品を切らした主人公は翔に借りようとするが、翔は持っていないという。
翔は生理がないらしい。稀に大学生になってもまだ初潮を迎えていないという人はいる。
主人公は驚きつつ、翔の中性的な体の理由は性的に未発達だからかなと思う。

夜中に目覚めた主人公は、翔がシャワー室に居る事に気づいた。
スケベ心で同性だしいいよねと覗いてみたら、翔の体には小ぶりな胸と、
そして同じぐらいささやかな男性器があった。覗きに気付いた翔は、主人公を絞め殺そうとする。
主人公は気づくと病院にいた。翔は老人殺害の犯人だった。
シャワーを浴びたのも返り血を洗うためだった。
コーチを殺したのも翔で、シャワーを浴びていたところを襲われそうになったからだった。
翔の戸籍上の性別はかつて男性だった。どんな理由があって女性に変えたのかは定かではない。
彼女の体にはキメイラ状に男女が交じり合っている。
試合に出なかったのは、セックスチェックに引っかかりもとから出れないと悟っていたから。

今は刑務所にいる翔から主人公へ手紙が届く。
自分のせいで犬猫が邪険に扱われるのが心配です、
万年青をどうか大切にしてあげてくださいとそこには書かれていた。
主人公が、けして実をつけない万年青を見ながら涙を流して終わり


536 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/31(金) 01:42:38
ちなみに、扉絵には何故か十二単の女性の後姿が書かれている。現代物なのに。
読んだ当時俺はそれの意味がわからんかったのだが、作者スレでの考察

>ところで、「キメィラ」の表紙の十二単の後姿は小野小町?
>求婚者を断り続けた小野小町は、
>マチ針の語源などと言われるし(マチ針には穴が無い)、
>十二単には万年青の葉のイメージも重ねられてそうな。


538 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/31(金) 02:06:33
>>535
ラストで主人公が涙を流すのは、
動植物にはこれだけの愛情を注ぎながら、唯一人間にだけは
何の感情も持てない翔の生き様を思っての事なんだよね、確か。
そこには、自分の感情も決して受け入れられる事はないという
やるせなさもあったと思う。

545 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/03/31(金) 08:41:04
>>535
その舞台のモデルになった、作者の母校である大学が、理事長の使い込みで
存続の危機にある後味の悪さ。そかもその使い込んだ金は理事長の
農家みたいな家をラブホテルみたいに飾り付ける事に使われたwww
ピンクで垢抜けなくてゴテゴテしててホントにラブホみたいw

 

常世長鳴鳥 (山岸凉子スペシャルセレクション 7)
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