とべ!人類(尾瀬あきら)
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315 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/03(水) 22:15:42
- 尾瀬あきら@『夏子の酒』etc が少年誌時代に描いていた、『とべ人類』という漫画。
(おもいっきりうろ覚えなので、どなたかご存知の方いたら補完よろ。)中学生男子の主人公はある日突然学校帰りに拉致される。
薬か何かで眠らされ連れ込まれたところには、
やはり同じように拉致されてきた中学生男女数人がいた。
室内を探索する主人公たち。廊下には殴り書きのように「とべ人類」という文字が残されていた。
突然揺れだす室内。いやに殺風景と思われたその「部屋」は、実は宇宙船の内部だったのだ。
飛び立った宇宙船から見下ろしたその眼下(窓だったかモニターだったか…)に
主人公たちは無数のキノコ雲を見る。それは、最終戦争が不可避となった時代、
「人類」を存続させるために、選ばれた人々を新天地へと送り出す「ノアの箱舟」であった。
…で、乗員が中学生だけになってしまったのは、何かの手違いか事態が予想以上の速さですすんだかで、
成人の乗員が間に合わなかったっぽい。(うろ覚えだが。)ともあれ、
想像もしていなかった事態に戸惑い、ベソをかきつつも中学生たちは宇宙船の中で暮らしていく。
そして襲い掛かる流星群(だったかな?)から宇宙船を救うために仲間の一人が命を捨てる。
彼の最後のセリフが「僕は人類を救ったんだー!」…ここで第一部終了。
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316 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/03(水) 22:17:14
- で、後味が悪いのは第二部。
第一部から百年近く後。宇宙船は相変わらず航行中。
しかしその中では、「人類」、つまり初代の中学生たちの子孫たちが二派にわかれて争いを繰り広げている。
それぞれの派閥の少年と少女が『ロミオとジュリエット』的展開となり、やがて少女が身ごもる。
ところが派閥抗争は激化、身重の少女一人を残してすべて死に絶えてしまう。
最後は少女のモノローグ。
「生まれる子供が男の子なら、私たちがアダムとイブになりましょう―。
女の子なら、人類について、ずっとずっと語り合いましょう―。」…いや、母子でアダムとイブって思いっきり無理があるし…。人類、とべなかったよ…。