劇画・オバQ(藤子・F・不二雄)

91 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/01(木) 04:32:12
後味が悪い話

オバケのQ太郎続編
Q太郎は、お化けの世界で学校の課程を修了し、久々に人間の世界にやってくる。
大人になって、サラリーマンとなった正太郎(ポジションのび太)と偶然再会し、
正太郎の家にやっかいになることに。
彼はすでに独立し、一戸建てに住んで結婚もしていた。
ただし、奥さんはよっちゃん(ポジションしずか)ではなく、Q太郎の知らない女性。
最初の夜は昔話に花を咲かせるが、Q太郎がご飯を20杯おかわりしたので奥さんは
引きまくり。おまけに昔話が長引いて朝の4時まで話し込んでしまう。


92 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/01(木) 04:33:09
翌朝。Q太郎は昼過ぎまで寝ていたが、正太郎は当然会社に行ってしまい、
遊び相手がいない。昔話も奥さん相手だとなんだかしらけてしまう。
昼食でもパンを何枚もおかわりして、オヤツまで要求したので、
奥さんはさらにドン引きになってしまう。
暇になって会社に電話をかけても正太郎は相手ができない。
そして、深夜になって残業でヘトヘトに疲れた正太郎が帰宅。
やっと遊び相手ができたと遊びに誘うが、疲れているからと断られる。
ならばせめて一緒に寝ようと夫婦の寝室に忍び込もうとすると、奥さんとの会話が聞こえてくる。
何杯もおかわりして食費もかさむし、イビキは五月蝿いし、いつになったら
出て行くのかと夫に詰め寄る声を耳にして、そっとドアノブから手を放すのだった。

93 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/01(木) 04:34:05
3日目、なんとなく疎外感で家にいられないQ太郎は、
昔住んでいたところを訪ねてみるが、開発されて影も形も見当たらない。
ところがそこで、ゴジラ(ポジションジャイアン)に再開するのだった。
再開を懐かしみ、ゴジラは当時の仲間たちを集め、Q太郎の歓迎会を開く。
ゴジラは自営業、よっちゃんは2児の母、キザ(ポジションスネオ)は
おそらく会社社長、そしてハカセ(ポジションなし)は起業に何度も失敗して
山師のようになっていた。

94 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/01(木) 04:36:08
みんなで飲んで騒いで様々な冒険譚に花を咲かせているうちに、
昔を思い出し、「少年の心を取り戻そう」という結論に達する。
昔はなんだってできた。夢もたくさんあった。けど、大人になるにつれ夢を忘れ、
社会の歯車として生きてきた。けど、それでいいのだろうか?
可能性がある限り、夢を追い続けるべきじゃないだろうか?
そして、未だに夢を捨てずに挑戦し続けるハカセを応援しようということになる。
ベロベロに酔っ払った正太郎は、帰りしなに会社を辞めて独立するのだと散々
息巻いていたが、翌朝奥さんが妊娠したことを知るや、
前以上に情熱を燃やして仕事に臨むようになる。
それを見届けたQ太郎は、もう正太郎は大人になってしまったんだ。と呟いて
曇り空のかなたにふわふわと消えていく。

95 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/01(木) 06:02:44
これ、切なくて寂しい話だよな…
藤子不二男って子供向けでもたまに
こういうしょんぼりしちゃう話を描くよな

98 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/01(木) 10:41:36
>>95
いや どう考えてもあれは子供向けじゃないだろw

 

ミノタウロスの皿 (小学館文庫―藤子・F・不二雄〈異色短編集〉)
ミノタウロスの皿
(小学館文庫―藤子・F・不二雄
〈異色短編集〉)
藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 1 (藤子・F・不二雄大全集 第3期)
藤子・F・不二雄大全集
SF・異色短編 1