怨み屋本舗/第1話「怨みの方程式」(栗原正尚)

607 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/09(金) 03:39:24
ややうろ覚えなんだけど結構前に読んだ漫画。

ある男が、妻を強姦された上惨殺された。
嘆き悲しむ男。まだ新婚で、妻の妊娠がわかった次の日の事だった。
捜査状況を知りたくて警察に何度も通うが、
担当の刑事は守秘義務ってものがあるんだよ、と冷たくあしらう。
その上、やけになって(犯人を自分で殺して)俺の仕事を増やすなよ?とまで言われる。
やり場のない怒りにますます荒む男。
で、経緯は忘れたが、人の恨みを晴らしてくれるらしい組織の存在を知る。
すぐに連絡をとり、会う約束を取り付ける。待ち合わせの場所に現れたのは女。話を聞くと、
「私達は優秀な殺し屋を多数雇っている。事故に見せかけて殺すのはたやすい」との事。
でも後払いでいいけど失敗しても手数料はもらうわよ、とも。
高額だったがそれくらいなら妻の保険金で払えるし、と二つ返事でOKする男。

イライラしながら過ごし、数日後、女から連絡が入る。遅い!と怒鳴りつける男。
男をたしなめながら女は車である家の前まで連れて行く。そしてあそこが犯人の家よ、と告げる。
ちょうど中から、(何故か眼帯をつけている)妻に見送られて、不機嫌そうに中年男が出てきた。
それは妻の事件を担当している刑事だった。驚愕する男。
がすぐに、わかってるならとっとと殺せよ!と怒る。
女はそれは出来ない、という。そこの理由は忘れたがあと一年はかかるという。
そんなに待てるか!アホか!もう自分でやる!と車から降りる男。
女は人を呪わば穴ふたつ、怨んだってろくな事ないわよ、と忠告する。
男はもちろん聞く耳持たない。


608 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/09(金) 03:41:06
その後、男は駅で刑事を待ち伏せ、めった刺しにして殺す。
白昼堂々やったので当然すぐ捕まってしまうが、
恨みを晴らしたと晴れ晴れした表情で取り調べを受ける。
取調べの刑事に何であんな事を?と聞かれると、
男は
「お前らみたいなヒラはしらんだろうが、アイツは極悪人なんだ!俺の妻を殺したんだ!」と得意げに答える。
しかし、刑事らは戸惑い、「何を言っているんだ?あの事件の犯人ならもう特定できている。
DNA鑑定が終わり次第逮捕するんだ」という。そんな馬鹿な!と愕然とする男。

シーン変わって、公園のベンチで殺された刑事の妻と、殺し屋の女が話している。
妻が「これ、約束のお金です…」とトランクに入った大金を渡す。
確かに、と女。妻は
「最低の男でした。暴力は振るう、ギャンブルはする、子供の教育費まで…死んで当然です」と呟く。
女は満足げに言う。「言ったでしょう、私達は優秀な殺し屋を雇っていると…」

金入りトランクを持ち、颯爽と去っていく女。
「あなたの心が憎しみに囚われていなければ、私の思惑に気づいたでしょうに…
人を呪わば穴ふたつ、って、ちゃんと忠告したでしょう?」

最後、何が何だかわからぬまま牢屋に入れられた男の絶望的な表情で終わり。

話としては面白かったのだけど、結局男の恨みは?と。
単に先着順なのか?何も悪いことしてないのに。
確かに恨んで恨んで精神に異常きたしてたかもしれないが、無理もないじゃないかと。
大分前に一度読んだきりなので間違ってたらごめん。


609 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/09(金) 03:49:03
複合型の後味悪さですね…
★悪人が罰せられない
★悪人が儲かる
★悪くない人が被害を被る
★家族が殺されて復讐できないまま自分も破滅
特にこの辺がつらかった
同じセリフを言うけど、地獄少女ならちゃんと相手を地獄に送ってくれるからスッキリするのに

611 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/09(金) 06:23:38
>>607
多分それ「怨み屋本舗」じゃないかな
一巻の第一話だと思う。
妻子を殺されたサラリーマンは、ただ他の依頼を片付けるのに利用されただけなんだよね
自分もネカフェで読んだだけだからあれだけど

635 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/09(金) 20:48:46
「怨み屋本舗」は後味悪い話多いな。
今度、ドラマ化されるらしいが、
その出来によっては(ファンにとって)更に後味悪くなりそうな予感。

 

怨み屋本舗 1 (ヤングジャンプコミックス)
怨み屋本舗 1 (ヤングジャンプコミックス)