ハサミ男(殊能将之)

946 名前:ハサミ男1 投稿日:2007/01/04(木) 20:35:34
原作小説は正統派後味ワルーで、
映画版は妙におキレイにまとめたせいで奇妙な後味ワルーだったな>ハサミ男
ずいぶん前に読んだのでうろ覚えだけど書いてみまんた。

女子中学生連続殺人が起こり、マスコミは死体にハサミを突き立てる犯行から「ハサミ男」と呼びだす。
物語は「ハサミ男」である「私」の一人称パートと、若い刑事・優秀な管理官のパートで進む。
ハサミ男である「私」は自殺願望があり、
自殺をはかる「私」をたしなめるような言動をする中年男性の人格が脳内にある。
次のターゲットの身辺調査をしていた「私」だが、偶然自分以外の者に殺されたターゲットを発見してしまう。
逃げる間もなくもう一人通行人が現れてしまい、「私」は仕方なく第一発見者の一人を装うことに。
死体にはハサミが突き立てられ、マスコミ・警察はハサミ男の犯行と見なすが、
「私」は自分を真似て自分のターゲットを殺した犯人を捜すことにする。
ターゲットである少女の交際していた中年男性が怪しいというところまでつきとめる「私」。


947 名前:ハサミ男2 投稿日:2007/01/04(木) 20:36:32
警察は少女の第一発見者である死体発見現場にいた男をマークしていた。
男はもう一人の第一発見者である女性の家を訪れていた。彼女を気に入り言い寄る男だが、
逆に彼女にバッサリ殺されてしまう。そう、彼女こそが「私」であり「ハサミ男」だった。
そこに現れる捜査本部の管理官。彼は第一発見者の男性に罪を被せるために彼を尾行し、
彼を殺すためにやってきた「少女の交際相手」である事件の真犯人だったのだ。
しかし捜査本部の一部が管理官に疑念を持ち始めており、逃げられないと判断した管理官は自殺した。

「私」はもともと父親の呪縛に囚われた心の弱い女性で、
自分を守るために二つの人格が彼女の中で生まれた。それが「私」という男性のような人格と、
「私」をたしなめる中年男性の人格だった。
今や主人格は「私」であり、女性本来の人格は心の奥底に追いやられていた。
若い刑事は第一発見者の一人で、二人の男の殺し合いに巻き込まれた女性に好感を抱いていた。
「私」は巧みに女性として振る舞い刑事の同情を買い、彼に好意を持たれる様にした。
まだまだハサミ男の犯行は続きそうな予感をさせ、話は終わる。


954 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/01/04(木) 22:55:05
>>947ややこしくて何回読んでも全然わからん
文盲ですかね

955 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/01/04(木) 23:01:01
>954
自分もその本読んでるんだが947のは途中で読めなくなるw
多分947は叙述トリック含めで書こうとしてるから複雑になる

簡単に言うと
連続殺人鬼のメンヘル女が被害者ぶって刑事と交際始めるとこで終わる話


956 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/01/04(木) 23:08:59
>>947
原作では事件解決後の刑事達の集まりで、
「私」が死体発見者にしては不自然なくらい落ち着いていた、みたいなことを指摘する刑事がでてくるから
このまま犯行を続けたら結局近いうちに捕まるハメになるんじゃないかと思ったよ

957 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/01/05(金) 00:07:00
>947
最後に刑事と仲良くなるのは「私」じゃなくて、
中年男性「教授」の人格だったような。博識で理論派で病状もわかってる
上位の人格なんだが、行動の支配権は取れない。
ミステリ好きということで教授と刑事の話は弾むが、
狂気の塊である「私」は刑事をウザがっているから会話を換わっただけ。

それまでは直接面識ない子をターゲットにしていたが、ラストでは
入院している病室の見舞客を狙い始める。歯止めがきかない人格だから
この先ボロ出しそうではあるね。


958 名前:947 投稿日:2007/01/05(金) 00:52:05
ごめん、できるだけ簡潔に「ハサミ男」=実は女性だったっていう叙述を入れたかったんだが、
確かにややこしくて自分でもわけわからん文章になってまったw
>>955以降皆様補足をサンクス。
不十分でゴメンヨ。

映画版はいきなりハサミ男=男性(豊川悦し)とそれを見てる女性(麻生久美子)の二人組で展開、
最終的に男性は女性にしか見えていない彼女の人格であり、
彼女が高校生の頃に目の前で自殺した父親の投影であることがわかる。
彼女(の中の男性人格)がやった連続殺人はまるでなかったことのような展開で、
父親の投影だった男性人格と悲しいけれどバイバイ、これからは私強く生きていきます、
みたいな終わり方で「エ?」と思った。

 

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