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896 名前:1 投稿日:2007/02/26(月) 11:27:14
野生の風 村山由佳

染織家の飛鳥は、世界を旅しながら色々な物を見聞きするうち、
ベルリンの壁崩壊の夜に、その壁の前で一馬と出会う。
一馬は写真家で、アフリカの動物を撮り続けているという。
短時間でお互い惹かれ合っていると感じる2人だが、
はっきりとその気持ちを言葉で表すことは出来なかった。
一馬からこのままアフリカを見にこないかと誘われるが、
どうしても外すことのできない仕事のある飛鳥は、
一馬のナイロビにある自宅の番号を受け取り、後ろ髪を引かれつつも一旦日本に戻る。

仕事に追われ、また、一馬の口から出た妻のことがどうしても気になっていた飛鳥は、
なかなか一馬に連絡をすることが出来ずにいた。

半年が過ぎた頃、飛鳥は高校時代の友人、祥子と会う。
祥子は編集者で、飛鳥に自分の担当する雑誌でエッセイを書いてくれるよう依頼に来たのだ。
その後祥子が仕事の打ち合わせをする間同席することになったのだが、
その相手が一馬の助手である浩司で、
そこから祥子が一馬の写真集の担当者であると聞かされる。
同時に一馬の妻が既に亡くなっていて今は独身であることも知り、
自分の行動を後悔する飛鳥だが、祥子が一馬のことを想っていること、
日本での仕事を休んで一馬の手伝いに行く予定があることも聞かされ、
一馬のことは諦める決心をする。
高校時代、飛鳥はそうとは知らずに祥子の恋人を奪ってしまったことがあったのだ。
祥子はそれが原因で自殺未遂を起こしており、
自分の行いが人の生死を左右したことが心の傷になっている飛鳥は、
祥子の思い人である一馬にはもう会うことは出来ないと思ったのだ。
ナイロビへ発つ数日前、仕事のストレスや一馬が自分を受け入れてくれるかという不安から、
祥子は酒に酔って行きずりの男とホテルへ行き、怖くなって飛鳥に電話をする。
自分が堪えているのに祥子がそのような行いをしたことに心中穏やかでない飛鳥だが、
すっぱりと忘れて、自分を大事にするよう言い、祥子も反省する。


897 名前:2 投稿日:2007/02/26(月) 11:29:34
一馬に会うことは出来ないが、
一馬のアフリカの自然を見たら絶対に人が変わるという言葉を思い出し、
それを自身で感じてみたいと思った飛鳥は、
仕事の依頼を一つ断り、単身ナイロビに飛ぶ。
信頼出来るガイドと出会い、一馬の言葉の通りその自然に圧倒され、
充実した時間を過ごす飛鳥だが、そのガイドと別れた後、
強姦未遂に遭ったりと心労がたたり、倒れてしまう。
それを助けたのが浩司だった。(この要約ではあまり意味を成さないが、
浩治は実は一馬の亡くなった妻の弟で、
単なる写真家と助手の関係以上に一馬のことを良く理解している。)

自宅戻ると、こんこんと眠る飛鳥がいることに驚く一馬だが、懸命に介抱する。
回復した飛鳥は自分が置かれた状況をなかなか信じることが出来ないが、
一緒に時間を過ごすうちにやはりお互いが惹かれ合う心に抵抗できない。
飛鳥が祥子の気持ちを知っていることを打ち明けると、
一馬も連絡が無いことで飛鳥のことを諦めていた中で、
祥子を一度抱いたことを打ち明ける。
複雑な思いを抱える二人だが、
結局は祥子には正直に打ち明ける決心をして愛し合うようになる。
暫く経って、一馬が祥子に全てを話すために連絡をしたところ、
逆に祥子から妊娠したと告げられる。
過去に医療設備のない国で堕胎した経験から、妊娠できない体になっていた飛鳥は、
一緒に過ごすうちに子を持ちたいという気持ちを語っていたこと等から一馬から離れようと思うが、
心の底では祥子の子が一馬の子ではないかもしれないことを話してしまいたい、
一馬と離れたくないと葛藤する。
結局、自分自身が狡いと思いながらも、
一筋だけ一馬が飛鳥を引き留められる要素を残して一馬の元を去り、
やはり一馬は飛鳥を追いかけてきた。


898 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/26(月) 11:35:55
結局祥子は男の子を産んだ。名前は翔馬。
独り身でいても、子は産みたいと常々思っていたこともあり、
一馬がなんと言っても堕胎はしなかった。
一馬は結婚はしない代わりに、子を育てるのに充分な額の慰謝料を払っている。
飛鳥と一馬は、お互いの仕事の都合上結婚という形態はとっていなかったが、
お互いを尊重し、愛し、順調な生活を送っていた。
3年が過ぎた頃、飛鳥が話す翔馬の様子から、
浩司が知的障害の可能性を指摘する。
それを聞いてしまった一馬は、すぐに祥子に受診を指示し、
結果、中程度の知的障害であることが判明する。
悩む一馬、そして飛鳥だが、結局翔馬を放っておくことはできないと、
お互い愛し合いながらも別れを選ぶのであった。

…後味むっちゃ悪かった。
なんか浩司を除いてみんなバカなんだよね。
自分の中ではバカランク 祥子>一馬>飛鳥 なんだけど、
結局祥子が良いとこ取りをしているのがむかつく。
普通の子供だったら養育費だけで済ますのに、
障害があるとわかったら放っておけないっていうのは逆差別だろって思う。
帯に「慟哭の終局へ」って書いてあって色々想像してたのに、
余計がっかりしたよ。


902 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/02/26(月) 12:48:42
>>898
>自分の中ではバカランク 祥子>一馬>飛鳥 なんだけど、
>結局祥子が良いとこ取りをしているのがむかつく。
どう考えても馬鹿ランク+嫌なやつランクは飛鳥だろう。
友達のために身を引くとか言いながらコロっと前言撤回して
追いかけるようにし向けたり
結婚はしないが男は手に入れるってあたり、作者の恋愛観がよくわかって嫌だ。
祥子は明らかに当て馬で作者都合で自殺未遂だの妊娠だの
あげくには子供は障害児にまでさせられて哀れ。

908 名前:896 投稿日:2007/02/26(月) 14:52:59
>>902
あーなるほど、そういう見方もありますね。
私が読んだ感想としては最初飛鳥が身を引くっていうのは、
祥子のためっていうんではなく、
あくまで自分がこれ以上傷つかないためって感じで、
最初からいい人ぶる印象では無かったので、そういう風には思いませんでした。
主人公だけに、飛鳥については描かれている部分が多くて、
仕事とかについて自身を磨いてる様子が見て取れるのに対して、
祥子は知らない男と寝たのもそうですけど、
赤子に乳やる直前に煙草吸ったり、お酒を止められなかったりして、
基本的にバカなんだなーとしか思えなかったんですよね。
子供生まれ手からも飛鳥に見せつけに来たり
(飛鳥と一馬は一緒には暮らしてないのに)性格も悪いな~って。
障害児については自分が産むって言ったからにはそういう部分も
覚悟の上だと思うんで、哀れって言うのはどうかなぁ…

反論みたいになっちゃって申し訳ないです。
読む人にとって感想が違うのは面白いなーと思ったので、
とりあえずじぶんはこう思ったっていうのをつらつら書いてみました。

 

野生の風 WILD WIND (集英社文庫)
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