X-DAY(田村由美)

577 名前:1/3 投稿日:2007/04/12(木) 15:11:28
昔読んだ少女漫画の短編
(A子…イジメられっこ  B子…A子の幼馴染で同じクラス)

<A子視点>
A子はおとなしくいつもクラスでいじめられている。
今日もトイレでクラスメートの女に水をかけられ掃除用具で押さえつけられたりとイジメられていた。
そこにB子がやってくる。「あんたたち、なにやってんの。いい加減授業はじまるよ」
クラスメートたちは「はーい」と大人しくその場を引き下がる。
B子は直接は手を下さないもののイジメグループの一人だからだ。

教室に戻ると今度は椅子が隠されていて、周りをみてもどこにも椅子が無い。
やがて先生がきて授業がはじまるが、椅子が無いA子は座ることができない。
A子をみた教師は「何してるんだ。さっさと座れ」と怒鳴る。
諦めて座った振りをするA子。
そのA子の苦しそうな表情を確かめるように、B子がこちらをチラリと振り返った。
授業が終わり空気椅子状態だったフラフラのA子がB子の隣を通ると、
わざとらしく足を伸ばしてくるB子。
足がフラフラなのでよけきれずその足に躓いてしまうが
B子は「あ。ごめーん」と白々しく言い放った。

学校帰り、ついフラフラとお店に立ち寄りボーっとイヤリングをみているA子。
無意識にそのイヤリングを鞄の中に入れようとして…と、気がつくとそれをB子がじっと見ている。
ヤバイ。気付かれた!!
焦ってイヤリングを放り出し逃げるA子。

家に帰るとB子から電話がかかってくる。
「さっき××(万引きしようとした店)にいたでしょ。見てたよ。
話があるから。今からそっちにいくからね。」

「脅すつもりだ・・・どうしよう・・・ダメだB子を消さないと・・・けさないと・・・」
ふらふらと立ち上がり包丁を手にするA子。
やがてドアが開き家に入ってきたB子に包丁を振り上げる。


578 名前:2/3 投稿日:2007/04/12(木) 15:12:05
<B子視点>
ある日トイレにいくと幼馴染のA子がクラスメートからイジメを受けていた。
「あんたたち、なにやってんの。いい加減授業はじまるよ」
「はーい」といい引き上げるクラスメート。
A子に「大丈夫?」と声をかけようとするが、A子はB子をにらみつけ走って逃げていった。
「嫌われてるなぁ・・私」小さく呟くB子。

クラスに戻って授業がはじまると教師が「何してるんだ。さっさと座れ」とA子怒鳴りつけた。
何事か?と見るとA子は授業がはじまっているのに立ち尽くしたまま。
こちらが振り向いたことに気付くと、睨み付けてきた。
「あ。また睨まれてる・・・」

授業が終わりちょうど立ち上がろうと足を伸ばしたところにA子が通りかかり、その足に引っかかって転んでしまった。
「あ。ごめーん」声をかけたもののA子はB子を睨みつけそのままフラフラと歩いて出て行った。
それを見ていたクラスメートが「A子ってB子の幼馴染なんでしょ?」と声をかけてきた。
「うん。でもなんていうか…周りから声かけてもらわないと自分から声かけないタイプだったなぁ。
じっと誰かが声かけてくれるのを待ってる感じで…」と昔のA子を思い出すB子。

放課後、適当に町を歩いているとあるお店でじーっとイヤリングを見続けるA子を偶然みかけた。
するとこっちの存在に気付いたのか焦ってイヤリングを放り投げて逃げ出した。
「そんなに逃げなくてもいいのに・・・」
A子の置いていったイヤリングをみつめるB子。
「そういやあの子誕生日近かったな。よし、これを機会に仲直りしよう!」
B子はそのイヤリングを買い、A子の家に電話をかける。

「さっき××(万引きしようとした店)にいたでしょ。見てたよ。
話があるから。今からそっちにいくからね。」
A子と仲直りできると信じて疑わないB子は鼻歌交じりに階段を駆け上がりA子の家のドアを開ける。


579 名前:3/3 投稿日:2007/04/12(木) 15:12:37
<最後>

血まみれのB子の死体と包丁を持ったA子がボソボソと呟いていた
「だって・・・いじめるんだもの・・・B子が・・いじめるんだもの・・・」


580 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/12(木) 15:15:06
>>577
バサラの人か。
懐かしいなー。あの人のマンガも後味悪いのが多いね

581 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/12(木) 15:20:16
あー。そうだそうだ。その人だ。
誰の漫画だったか思い出せなかったのでスッキリした。

602 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/04/13(金) 02:15:16
田村由美(だっけ?BASARAの人)の漫画だけは、男でも何の羞恥心なく買える
今連載中のサバイバル漫画もバッコバッコ人死ぬしエグいし残酷で面白い。

 

きねづかん (小学館文庫)
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