ホーム » スレ別 » 後味の悪い話 その69 » 逢魔が刻(まつざきあけみ)

420 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/16(水) 08:45:18
まつざきあけみ(多分)の漫画でタイトルは失念。

主人公の女は、優しく、端正な顔立ちの男と結婚した。
夫の実家はお金持ちで、夫自身も小説家として将来を嘱望されている。
幸せいっぱいの妻だったが、ある日、夫が事故に遭う。
夫は全身に大火傷を負い、話す事も動く事も出来なくなってしまった。
美しかった顔も、優しかった声も無くした夫。
夫の両親は離婚を勧めたが、妻は一生、夫に寄り添って行く事に決める。

夫の担当だった男が見舞いにやって来た。
その際、夫の古い友人が失踪したと聞かされる。
その男は強引なやり方で妻に迫り、ついに夫からも絶縁を言い渡されていた。
その際、妻によって男は顔に傷を負っていた(暴行しようとして抵抗された時についた)。

妻は1つの疑惑を抱く。
事故に遭ってから、夫は妻とひとときでも離れる事を嫌がり、
気がつけばねちっこく、イヤらしい目つきで妻を見る様になっていた。
その目はまるで、あの男のものの様で…。


421 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/16(水) 08:47:03
「これは本当に、あの美しかった夫かしら」
「もしかしてこの人は私の夫ではなく、あの男なのでは…」
「夫を殺して、そしてすり替わったのでは無いのか…」

妻は夫と2人きりになる事を嫌がる様になる。
夫はそんな妻に、ますます固執する。
妻はだんだんと、この男は夫ではない、と確信する様になって行った。

夫を車椅子に乗せ、庭を散歩する妻。
庭には大きな池があり、そこへ行く道はゆるやかな下り坂となっている。
もしここで、ブレーキをかけずに車椅子を放置すれば
車椅子は池に向かって走って行く。
この男は身動き出来ない。きっと抵抗する事も出来ないだろう。
そう考え、妻は男を残し、車椅子から離れる。

そして部屋に戻る妻。
ふと見たテレビ(だったと思う。電話か新聞だったかも?)
で、あの男が死体で発見された事を知る。
それでは自分が車椅子に乗せたまま、放って来た男は?
あれは夫だった!と気付き、急いで庭に戻る妻。同時に響き渡る悲鳴。

夫は既に、遺体となって池に浮いていた。
妻は気付く。
あの日、夫が交通事故にあった日、夫はあの男と会っていたのだ、と。
そして口論の末、夫は男を殺害し、埋めた。
その後、家に戻る途中であの事故を起こしたのだ、と。
しかし不思議な事に、車椅子は池の少し前で転倒していた。
車椅子から池までの間には、人が這いずった痕跡があった。
つまり夫は、車椅子から落ちた後、自力で池まで進んだ事になる。


422 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/16(水) 08:48:58
>>420-421
ごめん、長くなった。これでラスト。

夫は自殺したのだ。

妻は考える。あの美しかった夫が、あの様な目で私を見た理由は?
妻が「これは夫ではない」と疑ったから、夫は絶望したのか。
それとも、もう二度と元の身体に戻れない事に絶望したのか。
すべてはもう分からない。誰にも分からない。

こんな感じで終わる、なんの救いも無い話。


423 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2007/05/16(水) 09:38:34
>>420-422
おもしろかったよ。
そのくらいオブラートに包まれた方が、読み物としてはいいね。

ベルト持ってたらよかったのにね。

 

逢魔が刻 (ソノラマコミック文庫―華麗なる恐怖シリーズ)
逢魔が刻
(ソノラマコミック文庫―華麗なる恐怖シリーズ)


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